KEC交渉懈怠無罪…「大法院判決逆転」で議論

KEC交渉懈怠無罪…「大法院判決逆転」で議論

「裁判所が団体交渉権無力化行為に翼を付けた」

 

ユン・ジヨン記者 2021.01.19 16:49

 

裁判所が数年間交渉懈怠を続けてきたKEC代表理事に無罪を宣告したことで論議がおきている。 2012年と2019年の二回にわたり、大法院がKECの団体交渉義務を認めたことがあり、 大法院の判決の趣旨を傷つけたという批判も出てきている。

[出処:金属労組亀尾支部]

1月13日、大邱地方法院金泉支院は労働組合および労働関係調整法違反容疑で起訴された KECのファン・チャンソプ代表理事の交渉懈怠容疑について、無罪を宣告した。 交渉拒否に対しては罰金150万ウォンを宣告した。

KECは2010年から金属労組KEC支会の交渉要求を拒否してきた。 そのため労組は裁判所に団体交渉応諾仮処分訴訟を提起して、 2012年に大法院はKEC支会の団体交渉権を認めた。 会社が提起した団体交渉義務無存在確認訴訟でも、 大法院は2019年に会社の団体交渉義務を認めた。 当時、大法院は「並存する労働組合の一つの労働組合とすでに団体協約が締結されていて、 事業場のすべての勤労者に適用されるとしても、 他の労働組合は相変らず団体交渉で、 その団体協約よりも有利な団体協約を新しく締結することができる」と判決した。

その後も会社が交渉を拒否したり労組要求案を拒否するなどで交渉を懈怠して、 検察は交渉拒否と交渉懈怠事件を併合して代表理事を起訴した。 だが裁判所は会社が団体交渉を懈怠したということを証明することが難しく、 労組の交渉要求案が労組が団体交渉権を持つ2010年、2011年の団体協約要求対象とは見られないという理由で 2015年5月から2019年11月までの交渉懈怠に無罪を宣告した。

これに関して、金属労組亀尾支部KEC支会は1月19日午前10時40分、 大邱地方法院金泉支院の前で記者会見を行って 「KECが労組破壊の主要手段として活用したのは交渉拒否だった」とし 「今回の判決は10年間、会社が故意に犯した団体交渉権無力化行為に勢いをつけた形」と批判した。 また労組は 「金泉支院の判決は前の二つの大法院判決趣旨を完全に逆転するもの」とし、 検察の控訴を要求した。

原文(チャムセサン)

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