「辺野古に遺骨混じる土」政府に人道を問う 戦没者遺骨収集の男性、ハンストへ

「辺野古に遺骨混じる土」政府に人道を問う 戦没者遺骨収集の男性、ハンストへ

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琉球新報

「戦没者の血が染み込んだ土を、新基地建設の埋め立てに使うことは人道上の問題だ」と訴えた沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん=22日、糸満市米須の魂魄の塔前

 辺野古新基地建設に伴う沖縄本島南部からの土砂採取計画に反対するため、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん(66)らが、3月1日~6日にハンガーストライキをする。具志堅さんは22日、「戦没者の血がしみこんだ土を新基地建設の埋め立てに使うのは戦没者への冒涜(ぼうとく)。人道上問題がある」と、政府の対応を強く非難、その道徳観を問いただしている。

【写真】岩の隙間を手作業で…遺骨収集の現場  

 沖縄本島南部は沖縄戦で激戦地となった場所で、戦後、何度か大規模な収集が実施されたが、戦没者遺骨がまだ眠る。糸満市米須の土砂採取予定地でも戦没者遺骨が見つかっており、具志堅さんは、「重機で土砂を採取すれば遺骨も一緒に入ってしまうのでは」と強い危機感を表明している。

 「死を強いられた者の無念をわがことと受け止める」と、39年間にわたりボランティアで遺骨収集に取り組んできた具志堅さん。ハンストは、那覇市の県庁前で有志とリレー形式で実施する予定だ。

 沖縄防衛局が県に提出した工事の設計変更申請によると、糸満市と八重瀬町からは県内土砂調達可能量の7割に当たる約3200万立方メートルを調達するとしている。

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