韓国公共放送局KBSが終日取材!「これは明らかにサンケン電気による民族差別だ!」

●韓国サンケン労組を支援する会・4月1日第28回木曜行動報告

韓国公共放送局KBSが終日取材!「これは明らかにサンケン電気による民族差別だ!」

 4月1日(木)第28回木曜行動。4月に入り、早朝の寒さもだいぶ和らいだ。サンケン電気本社敷地内の桜は満開、すでに散り始めている。新座市内のサンケン電気本社前から志木駅南口、南池袋の東京事務所ビル前の昼休み集会まで述べ約100人が行動を共にした。

 村上ファンドOB「エフィッシモ」の公開株買い付けは結局目標の30%には届かなかったが、20%を占める大株主となった。和田社長ら経営陣は平静を装っているが、マスコミでも報道された東芝の臨時株主総会での派手な立ち回りを見て心中穏やかではないだろう。社会システム事業部門のGSユアサへの譲渡も、なぜか1か月先送りされた。サンケン電気資本は、依然として激動の渦中にある。

 この日は韓国の公共放送テレビ局KBS(日本で言えばNHK)の撮影クルーが2人、朝から木曜行動に張り付いてカメラを回し続け、行動参加者へのインタビューを重ね、池袋まで随行し熱心に取材していた。KBSはすでに韓国サンケン問題を特集番組も含め何回も放送している。韓国で、「食い逃げ外資」批判の世論がさらに高まるのは避けられない。グローバル企業を自任する和田社長らサンケン電気経営陣は、恥ずかしくないのか?

 何度でも言う。今後の韓国での事業展開に支障のある争議を、いつまでも抱え続ける余裕はないはずだ。和田社長は6月株主総会で退任する前に、韓国サンケン問題の解決に責任をもって乗り出すべきではないか。

≪4月1日朝7時 サンケン電気本社前「新入社員を安心させたいなら、清算・解雇の撤回を!」≫

 郵政ユニオンの仲間の発言で木曜行動スタート。「サンケン電気は国内の営業所の統廃合などを進めている。韓国でやっていたことと決定的に違うのは、日本国内では雇用保障も含めて事前に社員に説明しているのに、韓国では事前の説明が全くなく、労使合意も無視して一方的に廃業・解雇を強行したことだ。しかも韓国サンケンを解散しておいて、別会社でまだ韓国国内で事業を進めるという。こんな非道なやり方が、許されるのか!」

 韓国サンケン労組のキム・ヒョンガン事務長からオンライン・アピール。ヒョンガンさんは、出社してくるサンケン電気社員に向かって語りかけた。「サンケン電気の社員のみなさん、私たちの訴えを聞いていますか?民族が違い、国籍が違っても、同じグループで働く労働者ではないですか。私たちは4年前に日本に遠征し闘いを進めたが、その中で忘れられないのは、地下鉄メトロコマースの労働者の闘いであり、東南アジアからの労働者の権利を守る闘いが印象的だった。メトロコマースの裁判が終わった時の当該労働者の発言を聞いて、日本語は分からないが、悔しい気持ち、労働者としての心情は理解できた。このような闘いが連帯を生み、力のない労働者に元気を与え、私たちにとっても希望になった。サンケン電気の労働者のみなさん、みなさんの力が必要です!韓国で何十年も働いてサンケン電気に尽くしてきた私たちのことを理解してください!地域のみなさん、サンケン電気が地元では評価されていると聞いています。地域ではよい会社かも知れないが、韓国ではとんでもないことをしていることをぜひ分かってほしい。以前にも韓国サンケンをインドネシアに移転する話がありました。この時も労働者には何の相談もなく秘密裏に進められた。私の入社当時には労働者が500人もいたが、韓国サンケン経営陣の杜撰さやリストラがあり、多くの労働者が工場を去った。4年前には生産職の全員解雇の方針も出て、いまは16人になっている。この16人の労働者に何の相談もなく韓国サンケンの会社を清算し全員解雇した。4年前の労使合意も無視して一方的に強行した。工場の正常化も約束したのに守らなかった。労組との約束、住民のみなさんとの約束も守らなかった。約束は破るためではなく、守るためにあるのではないのか!和田社長、約束は守るべきだ!」

 キム・ウニョン副支会長が続ける。「いま韓国は春爛漫、北から南まで花が咲き誇っている。咲き誇っている花を見ると、闘いに疲れた私たちの心を慰めてくれる」。ウニョンさんはこの1年間の闘いを振り返った。「昨年春から闘いが始まった。会社は1年前の4月に雇用委員会を開こうと提案してきた。『注文の物量がないので休業しよう』と提案され、合意をした。合意書では『今回の合意をリストラに利用しない』と確認した。6月にまた雇用委員会を開くと言うので、『リストラに利用しない』という確認を再度求めたところ、拒否してきた。それで休業に反対し出勤闘争を始めた。7月になって、雇用委員会を開催し、再度合意書締結を求めたがまた拒否してきたので、労働協約を守ることを求め確認させた。その二日後にサンケン電気本社はこっそりと韓国サンケン廃業を決定しHPに掲載した。サンケン電気は48年間も韓国で営業を続け、韓国の税制など様々な恩恵を受けながら工場を稼働し、大きな利益を上げて来た、そして業界8位のグローバル企業に成長したサンケン電気が、なぜ韓国労働者を踏みつけにするのか。4年前の指名解雇撤回をしたときに労使合意を交わした。なぜその合意を簡単に反故にするのか!サンケン電気は韓国から撤退するのか?別会社を作って韓国で事業を続けようとしているではないか!韓国サンケンの廃業は違法だということで国会議員も問題にし、社会的問題になっている。なぜ私たちを一方的に切り捨てるのか!国会議員、道知事、道議会、市長、市議会でも廃業解雇が不法だと書簡を発表している。なのに、なぜ話し合いにも応じないのか?一方的な廃業、労組潰しを許すことはできない。私たちは一企業の問題としてでなく、外資系企業の問題として、日本大使館前でも訴え、民主労総としても取り組んでいる」。韓国サンケン労組の仲間は発言の最後に日本の支援者への声掛けを欠かさない。「日本のみなさんの取り組みに勇気をもらい、みなさんがいるから闘いに勝利すると確信している。闘争!」

 埼玉市民の会の仲間から発言。「サンケン電気の新入社員の方、正門前の横断幕やプラカードに驚かれたでしょう。これは経営陣の責任です。一方的に韓国サンケンの会社解散・解雇を強行した和田社長の責任だ!新入社員を安心させたいなら、韓国サンケンの清算解雇を撤回し、韓国労働者と話し合いをすべきだ!」

 韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長からアピール。「すでに闘いを始めて263日が過ぎた。本当に惨めな気持ちで一杯だった。人生を、青春をかけて働いてきたのに、突然、路上に放り出される。そんな惨めな気持ちが理解できますか?本当にサンケン電気のやり方には歯ぎしりをせざるを得ない。労組潰しに躍起になり、コロナを利用して会社を廃業する。こんなやり方があるか!赤字で廃業せざるを得ないと言うが、本当なのか。経営陣に直接問いたい。何度も行われたリストラと経営陣の失策が赤字の原因ではないか。韓国サンケンの経営陣は、工場の正常化に尽くすのではなく、意図的に赤字になる生産をしてきた。その責任を私たちに押しつけるとは、話しにならない。和田社長に問いたい!あなたが経営すれば韓国サンケンは赤字を解消できたのか?設備投資せず、赤字になるような製品を生産して、黒字にできるのか?工場の正常化に何の関心も持たない経営陣と違い、工場を守ってきたのは私たちではないか!和田社長の狙いは、韓国サンケン労組を潰すことだ。そのために会社を清算しようとしている。和田社長と経営陣に要求する。労働協約、4年前の労使合意に基づいて直ちに話し合いに応じるべきだ。本社が話し合いに応じなければ解決しない。私たちは勝利するまで闘い続ける。勝利の日まで頑張りましょう!闘争!」

 中部地域労働者交流会の仲間の発言で本社前の行動を締め括り、本社に向けてシュプレヒコールを浴びせて志木駅南口に向かう。

≪4月1日9時 志木駅南口「約束も社会的規範も守れない会社の製品を、誰が信用できるのか!」≫

 志木駅には所沢労音の仲間が作成した韓国サンケン労組組合員の似顔絵プラカードが並び、俄然にぎやかになる。まず埼玉市民の会の仲間が訴え。「韓国ではサンケン電気の評判は地に落ちています。和田社長は、社長を退任する前に、韓国サンケン労組の16人としっかり話し合い、解決すべきだ」

 韓国サンケン労組のヤン・ソンモさんからオンライン・アピール。韓国からのアピールのたびに、発言中の仲間の似顔絵のプラカードがメガフォンに駆け寄る。まるでヤン・ソンモさんが駅頭に立って訴えているかのよう。「志木駅南口をご通行中の市民のみなさん、みなさんに私たちの悔しい思いを伝えたい。30年間働き続け、何も悪いこともしないのに、1月20日に会社を清算し、いきなり会社を追い出された。清算の理由は赤字だからというものだった。コロナで日本に行けないことが分かっている時期に、会社の清算・解雇を強行した。この悔しさが分かりますか?サンケン電気は業界売り上げ世界八位の大きな会社だ。グローバル企業だというのに、一方的に職場を閉鎖し、解雇した。このような清算・解雇を受け入れることはできない!会社が私たちと真摯に話し合えば、一度でも労組と話し合う場があれば、これほど怒ることはなかったかもしれない。これほど悔しさや辛さはなかったかもしれない。なぜこのようなことが起こったのか!サンケン電気は、いつも会社が一方的に決めて押しつけ、労組と誠実に話し合おうとしなかった。本社は『韓国のことは知らない』と言うが、100%資本を投下していて、全て本社が指示しておいて、なぜそんなことが言えるのか。地元では評判も良く有力な企業かも知れないが、サンケン電気は韓国でひどいことをしている悪い会社だ。人間を使い捨てにする会社は、良い会社と言えるのか?このような悪い企業を、このままにしていてよいのでしょうか?いっしょに抗議の声をあげてください!」

 韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長が続ける。「これまで8か月も会社の不当な弾圧に闘ってきた。しかしついに韓国サンケンを清算した。経営陣は、何らの経営努力もすることなく、組合潰しために別会社を買収し韓国サンケンを清算した。韓国サンケンの清算はサンケン電気の取締役会で抜き打ち的に強行された。このような不道徳なやり方に我慢できない。4年前と同じように闘いに立ち上がった。こんなひどいやり方をしておいて、『グローバル企業として社会的責任を果たす』とうたっている。しかし韓国労働者とは全く話し合おうとしなかった。あまりにもひどいやり方に、韓国では社会問題になっている。国会議員や道知事と議会、市長と市議会でも日本政府とサンケン電気本社に抗議文を送っている。サンケン電気は真摯にこの問題に向き合うべきだ。無視しないで、私たちと直接話し合いをすべきだ。志木駅ご通行中のみなさん、地元にあるサンケン電気が、グローバル企業としての責任が果たせるよう、声をあげてください!」

 ここで埼玉市民の会の仲間が、いつものサンケン労組を激励する歌を熱唱!
♪私たちはあきらめないぞ♪サンケンの仲間を職場に戻すまで♪・・・。

 韓国サンケン労組のプラカードを作成して持ち寄ってくれた所沢労音の仲間が韓国民主化闘争の闘いの歌「朝露」を披露。
♪太陽は工場を赤く照らし♪真冬の寒さ♪試練の時か♪私は叫ぶ♪遠い日本へ♪仕事を返せと♪私は叫ぶ♪

 キム・ウニョン副支会長が訴え。「所沢労音のみなさんのおかげで、似顔絵のプラカードを見ると、私の分身が志木駅に立っているようです!」。ウニョンさんはスマフォに映し出される志木駅南口の様子を見ながら語り出す。「コロナが蔓延し多くのことが困難に陥っている。多くの会社が倒産し、工場が門を閉じている。私自身も、きょうコロナの検査を受けて戻ってきた。みんなが身を守るよう追い込まれている。世界的に困難な状況の中で、どう共に生き延びるのか、道を探っている。しかしサンケン電気は、そのコロナを利用して会社を清算し、私たちを解雇した。4年前に志木駅南口に立った時、多くのみなさんが支援してくれた。その時にもサンケン電気の不道徳なやり方に抗議し闘った。そして多くのみなさんの支援によって職場に戻ることができた。その時に復職するにあたり、雇用に関わることは事前協議することを約束した。会社も周辺住民にもチラシを配布し、『このような不祥事をして申し訳ない。今後はお騒がせしない』と約束した。サンケン電気は私たちや地元住民への約束を破りOECDの基準も守らない会社だ。労組との約束も守らず、韓国の法律も社会的規範も破る。そんな会社の製品が何の役に立つのか?誰が信用して買うのか?企業が利潤を追求するのは当然だが、だからと言って、会社が何をしても許されるわけではない。こんなサンケン電気に抗議の声を!わき目もふらずに働いてきた労働者が、24時間体制でテントに寝泊まりし、抗議の声をあげている。籠城テントに子どもを連れてきて一緒に寝泊まりせざるを得ない組合員もいる。両親がいないので家で泣きながらまっている子ども、子どもを家において働きに出ざるを得ない家族がいる。このようなサンケン電気を許すことはできない。子どもたちの姿を見て、闘いを続けざるを得ない。恥知らずなサンケン電気に抗議の声を!私たちは最後まで闘い、自分自身と、同僚の家族と、子どもたちを守るために闘い続ける。私たちは日本に怖いイメージがあったが、日本にも闘う仲間がいることがわかり、勇気をもらい、闘い続けることができた。みなさん大好きです!最後まで闘いましょう!闘争!」

 最後に京浜ユニオンの仲間の発言で締めくくり、池袋に移動する。

≪4月1日 池袋・東京事務所前、昼休み集会「これはサンケン電気資本による明らかな民族差別だ!」≫

 池袋の東京営業所・総務のI氏と韓国サンケン労組のオ・ヘジン支会長とキム・ウニョン副支会長がオンラインでやり取りするが、I氏はいつものように暖簾に腕押し、こちらからの問いかけにもまともに答えず、誠意ある対応を全く見せない。特に韓国の仲間と私たちが問題にしたのは、日本国内の営業所の統廃合については事前に雇用保障も含めて説明がされ、労使協議もしているというのに、韓国サンケンの清算については全く事前説明も協議もせずに一方的に強行していることだ。「この違いは韓国労働者への民族差別ではないか!」「グローバル企業として恥ずかしくはないのか!」―怒りの追及に、I氏は顔面を紅潮させ押し黙るだけだった。

 正午から藤久ビル前の歩道で、昼休み抗議集会。埼玉市民の会、明大生協労組、支援する会の渡辺共同代表、三進自動車争議を支援する会、全国一般全労働者組合などがリレートーク。

 ここでも所沢労音の仲間が作成した韓国サンケン労組の組合員8人の似顔絵のプラカードが勢ぞろいする中で、オ・ヘジン支会長からオンライン・アピール。「闘いの正当性が示され、支援の輪が広がり、『闘っても無駄』などという雑音も消えていった。しかしサンケン電気は、韓国の社長を押し出して知らん顔している。サンケン電気は韓国から撤退する訳でなく、韓国サンケンを潰してLGと別会社を作り、新たに事業展開しようとしている。サンケン電気は、私たちが疲弊して諦めることを狙っている。しかし私たちは諦めない。4年前にも『無理だ』と言われたが、勝利した。日本の闘いの広がりに影響を受けて、韓国の闘いも広がった。サンケン電気は、韓国労働者の闘いをよく知らないようだ。韓国労働者の底力を知らねばならない。和田社長と経営陣は知らねばならない。韓国の労働者の闘い、日韓連帯がどういうものか、知らねばならない。サンケン電気は、約束を守り話し合いに応じるべきだ。サンケン電気が私たちを無視しても闘い続け、勝利を手にする!共に頑張ろう!」

 キム・ウニョン副支会長が続く。「サンケン電気の素顔について話したい。当初、埼玉県にある小さな会社だった。最初に海外の子会社を設立したのが、韓国サンケンだった。子会社の韓国サンケンで、韓国政権の税制の恩恵を受けながら、低賃金の下で大きな利益を上げて成長した。1996年に民主労総に加入すると会社の攻撃が始まり、弾圧が続いた。工場閉鎖とインドネシア移転、事業部の閉鎖と度重なるリストラ、組合員全員の指名解雇をはね除けた。サンケン電気は、日本国内のリストラや事業部閉鎖は社員と事前に話し合いをして労使協議もして決めた。韓国サンケンは違う。韓国労働者には何の相談もなく、説明もなく、一方的に決めた。これは明らかな民族差別だ。48年間、韓国で恩恵を受け、韓国労働者を低賃金で酷使しておいて、このような仕打ちはあるのか!韓国国会議員や知事、市長の書簡も無視して、やりたい放題、勝手なことをしている。韓国が韓米同盟を押しつけられ、日米韓の同盟を強要されようとしている。労働者の生存権、資本に対抗する闘い、戦争に反対し平和を守る闘いを結びつけて闘うしか私たちに道はない。日本資本の民族差別、韓国労働者に対する仕打ちを見過ごすことはできない。今度こそ、サンケン電気の労組弾圧に終止符を打たねばならない!そしてこのような日本企業、食い逃げする外資系企業を処罰する法律も制定する」。発言の最後にキム・ウニョンさんはKBSの取材クルーへの感謝と注文も忘れなかった。「一日、取材してくれたKBSの記者のみなさん、日本の労働者市民が、韓国サンケンの問題を自からの問題として闘っている姿を、しっかりと報道してください!」

 最後に藤久ビル7階と8階のサンケン電気東京事務所に向かってシュプレヒコールを浴びせ、木曜行動を締め括った。

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