【独自】コロナ「第6波」、推計3・4万人が入院…17都府県で5000床不足

【独自】コロナ「第6波」、推計3・4万人が入院…17都府県で5000床不足

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読売新聞オンライン

新型コロナウイルス

 政府が15日に示した新型コロナウイルス対策に沿って、厚生労働省が、今後の「第6波」で受け入れが必要な入院患者数を推計したところ、全国で最大約3万4000人となることが16日、同省への取材でわかった。この受け入れ態勢を実現するには約4万2000床の病床が必要となり、今夏の第5波で確保した病床数と比べると、17都府県で計約5000床が不足していることになる。 【図解】コロナ禍の必需品、アルコール消毒液を使う際はここに注意

 同省は都道府県に対し、10月中に確保病床数を見直し、不足分を上積みするよう要請している。都道府県支援のため、国立病院機構(140病院)と地域医療機能推進機構(57病院)に対し、国立病院機構法などに基づく初の病床確保要求も実施する。

 夏の第5波では、病床確保が間に合わずに、入院が必要でも自宅待機を余儀なくされる患者が相次いだ。今後はこうした事態を避けるため、政府は第6波に備えて、「第5波の1・2倍」の入院受け入れが必要と判断した。

 第5波のピーク時の入院者数と入院調整中の合計は2万8446人だった。このため、第6波では最大で「3万4135人」が入院できる態勢が求められる。

 一方で、病院が入院患者を受け入れる際には、入れ替え作業などで患者の実数よりも若干多くの病床が必要となる。同省が「病床使用率80%」を目安として試算したところ、第6波で確保するべき病床数は全国で4万2669床に上る。第5波のピーク時(9月15日時点)と比べると、東京、大阪を含む17都府県で計4996床分の追加確保が必要になる。

 同省は現在、都道府県に確保病床の見直しを要請しているが、「これ以上の上積みは難しい」という声もある。国立病院機構や地域医療機能推進機構の設置根拠法には「公衆衛生上、重大な危害が生じたとき、厚労相が必要な業務実施を求めることができる」という規定があることから、同省は両機構の各病院での病床確保も要求する方針だ。

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新鮮な刺身を市役所で販売 宮古島、伊良部漁協が夕方市

新鮮な刺身を市役所で販売 宮古島、伊良部漁協が夕方市

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琉球新報

その日の朝にとれた新鮮な刺し身を販売する伊良部漁協の伊良波宏紀組合長(左)ら=1日、宮古島市役所

 【宮古島】宮古島市が新型コロナ禍で打撃を受ける市内飲食店支援のために始めた市役所での夕方市(アララガマ市)で、伊良部漁業協同組合(伊良波宏紀組合長)による刺し身販売が市民に評判となっている。伊良波組合長は「コロナ禍で飲食店からの需要も落ち込み、魚の販売は非常に厳しい。こうした機会を利用して少しでも地元の消費を拡大させたい」と語った。

 同組合の刺し身販売は9月17日から始まった。月・火・金の週3日。その日の朝に上がったマグロやカツオを午後4時ごろに市役所前に並べる。大ぶりで分厚い新鮮な刺し身は、臭みが皆無でぷりぷりと歯切れ良く舌の上で踊り、口の中にうまみが広がる。

 1パック400グラム入り500円と、お値打ち価格なこともあり、刺し身を買い求める客が次々と訪れて販売開始約1時間で売り切れとなるほど人気だ。  コロナ禍による飲食店の営業自粛や観光客減などで海産物の需要は激減している。伊良波組合長は「漁業への打撃は深刻で、先が見通せない状況が続いている。漁業者から少しでも多く漁協が買い取るためにも頑張りたい」と話した。

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緊急発進した自衛隊機、操縦席の窓が山中に落下 けが人なし

緊急発進した自衛隊機、操縦席の窓が山中に落下 けが人なし

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朝日新聞デジタル

防衛省=東京都新宿区

 10日午後0時50分ごろ、福岡県朝倉市東部の山間部の上空で、航空自衛隊築城基地(同県)所属のF2戦闘機から操縦席を覆う窓が落下した。同機は外国機が領空を侵犯する可能性があるとして緊急発進していた。基地に戻り、けが人はなかったという。

 防衛省統合幕僚監部によると、窓は長さ約150センチ、幅約90センチ、高さ約80センチ、重さ約90キロで、材質はアルミニウムとアクリルガラスでできている。落下したのは基地の南西方向約35キロ付近で、出発して約5分後だったという。

 このほか、機内に搭載していたナイロンやアルミニウムが材質の緊急用はしご(縦約20センチ、横約200センチ、重さ約480グラム)も落下していたことが確認された。垂直尾翼の一部には縦約1・5センチ、横約3センチの損傷も見つかった。

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「キャノピー」落下のF2戦闘機、飛行高度は7000m…15分後に緊急着陸

「キャノピー」落下のF2戦闘機、飛行高度は7000m…15分後に緊急着陸

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読売新聞オンライン

キャノピーが脱落したF2戦闘機=統合幕僚監部提供

 防衛省は10日、福岡県朝倉市上空を飛行していた航空自衛隊のF2戦闘機から、操縦席を覆う透明の部品「キャノピー(風防)」が脱落したと発表した。重さは約90キロあり、自衛隊が地上で捜索している。同省関係者によると、トラブルが起きたときの飛行高度は約7000メートルで、同機は操縦席がむき出しになった状態になり、約15分後に築城基地(福岡県)に緊急着陸した。

【動画】F-4 ファントム?戦闘機 航空自衛隊の運用最終日

 同省によると、同機は10日午後0時45分頃、領空侵犯の恐れがある航空機に対応するため同基地を離陸。キャノピーは同50分頃に脱落した。操縦席付近に装備されていた重さ約480グラムの緊急脱出用はしごも落下した。垂直尾翼には縦約1・5センチ、横約3センチの傷が付いていた。パイロット1人にけがはなかった。

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10・23朝霞駐屯地デモ・申し入れ行動のご案内

陸自の対中国大演習反対! 戦争への道を許さない!
10・23朝霞駐屯地デモ・申し入れ行動のご案内

 改憲・戦争に反対する皆様の取り組みに心から敬意を表します。私たちは来る10月23日、陸上自衛隊軍事演習に反対する行動を、朝霞駐屯地に対しておこないます。皆さんのご参加をお願いいたします。
9月15日から11月末まで、現在もおこなわれている実動演習は、全国160カ所の駐屯地・演習場から隊員約10万人、車両約2万台、航空機120機を動員する史上最大規模の軍事演習です。今回は中国との戦争を想定し、北海道、本州、四国の部隊を九州の演習場や駐屯地へと移動させます。海上自衛隊、航空自衛隊、在日米陸軍も支援部隊として出動しています。さらに戦争遂行の要をなす後方支援体制の構築のため、陸海の自衛隊や米軍とともに、鉄道や海運などで働く民間労働者を動員しています。実に巨大な規模の対中国軍事演習です。
朝霞駐屯地には陸上総隊司令部があり、自衛隊の各方面隊をはじめ全組織を指揮する駐屯地です。今回の演習でも司令部の役割を果たしています。
先日発足した岸田新政権は「任期中の改憲」を宣言し、予算を含めて軍事拡張に突き進んでいます。沖縄・南西諸島への自衛隊・ミサイル配備など前線基地化が進られている中での今回の自衛隊演習は、それ自体が中国への戦争挑発であるとともに、戦争に労働者人民を動員する演習であり、住民を戦火にさらす戦争への道です。
すでに防衛省をはじめ各地で反対行動が行われています。全国の仲間とともに戦争反対の声をあげ行動し、演習を中止に追い込みましょう。

日時 2021年10月23日(土)午前10時~
《当日の予定》
10時 東武東上線朝霞駅南口に集合
10時15分 朝霞駐屯地に向けデモ出発
11時 陸上自衛隊・朝霞駐屯地朝霞門にて抗議申し入れ行動
11時45分 和光市駅前「チビッコ公園」にてデモ終了
主催 陸自大演習反対行動実行委員会
(連絡先 一般合同労組さいたまユニオン 080-7016-1891 田畑 080-3738-0799 新井)

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「”所得倍増”は所得2倍という意味ではない」

「”所得倍増”は所得2倍という意味ではない」次々と公約を引っ込める岸田内閣は本当に選挙で勝てるのか

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プレジデントオンライン

※写真はイメージです – 写真=iStock.com/maroke

■「令和版所得倍増」は所得が2倍になるという意味ではない

 もうひとつ、総裁選での経済政策の目玉だった「令和版所得倍増」も取り下げてしまったようだ。この言葉は、国会での所信表明演説では触れられず、自民党の衆院選公約の政策パンフレットにも出てこない。一体どこに消えてしまったのか。

 この件について、14日、山際大志郎・経済再生担当相は報道各社のインタビューで、「文字通りの『所得倍増』を指し示しているものではなく、多くの方が所得を上げられるような環境を作って、そういう社会にしていきたいということを示す言葉」と述べ、「令和版所得倍増」は所得が2倍になるという意味ではないとの認識を示している。

 「令和版所得倍増」の詳細は、近く設置される「新しい資本主義実現会議」で議論するそうだが、そういう説明を受けて有権者はどう思うだろうか。バカにされていると思うのは、沙鴎一歩だけだろうか。

■野党は200以上の選挙区で候補者を一本化した

 衆院選は政権選択の選挙である。野党各党は政権交代を強く訴える。第1党の立憲民主党の枝野幸男代表は街頭演説などで「安倍・菅政権は国民の声を聞かず、不誠実な政治を一貫して進めてきた。10年近く続いてきた傍若無人な政治を終わらせる」と訴える。

 立民は共産、国民民主、れいわ新選組、社民の4党と選挙協力の野党連合を推し進め、すでに小選挙区289のうち、200以上の選挙区で候補者を一本化した。

 衆院の定数は465議席(小選挙区289、比例選176)である。自民、公明両党の解散時の勢力は305議席(自民党276、公明党29)で、立民の解散時の勢力は110議席だった。

 岸田首相は衆院選の勝敗ラインを「与党で過半数確保」とする。つまり自民党と公明党の獲得議席が合わせて「233議席」を取れないと負けになる。

 岸田政権の不人気に対し、野党は勢いがある。自民党内からは楽勝ムードが消え、過半数割れを心配する声も出ている。

 ところで内閣発足から10日後の衆院解散は戦後最も短い。解散から投開票までは戦後最短の初の17日間となる。異例の短期決戦だ。衆院選挙は安倍政権での2017年10月以来、4年ぶりだ。衆院議員の任期満了日(10月21日)以降に実施される衆院選は、現行の憲法下で初めて。今回の衆院選は異例ずくめなのである。

■「時の権力者に近い者が特別扱いされる」という疑念

 10月15日の朝日新聞の社説は「4年ぶり衆院選へ 民意に託された政治の再生」との見出しを掲げ、冒頭でこう主張する。

 「日本の民主主義を深く傷つけた安倍・菅両政権の総括のうえに、政治への信頼をどう取り戻すか。少子高齢化など直面する課題への処方箋や、『コロナ後』も見据えた将来のビジョンをどう描くか。与野党は明確な選択肢を示して、有権者の審判を仰がねばならない」

 「民主主義を深く傷つけた」はずいぶんな酷評だが、政権選択の選挙において「政治への信頼」は重要なテーマである。国民の信頼を失った政治家が、勝ち続けることは難しい。

 朝日社説は「その後の党や内閣の人事、臨時国会での所信表明演説と各党の代表質問に対する答弁をみる限り、(これまでの路線の)転換よりも『継承』に近いと言うほかない。『安倍1強』体制が長く続き、党内から多様性が失われた自民党の限界が示されたといえる」と岸田首相を批判し、「首相には、森友・加計・桜を見る会といった、安倍政権下の疑惑を清算しようという意思はみられない。時の権力者に近い者が特別扱いされたのではないかという一連の問題は、政治や行政の公平・公正に対する疑念を招き、統治機構に対する信頼を著しく損なうものだった。これこそ、首相がいう『民主主義の危機』ではなかったのか」と皮肉る。

 岸田首相には総裁選に出馬表明したときの気持ちを取り戻し、党改革を進めてほしい。そうすれば、朝日社説の指摘する「時の権力者に近い者が特別扱いされる」という疑念も払拭(ふっしょく)されるはずだ。

■「楽観姿勢」を捨て去り、「科学的知見」を重視するべき

 10月15日付の毎日新聞の社説は「日本の選択 新型コロナ対策 危機に強い社会へ論戦を」との見出しを付け、「衆院が解散され、事実上の選挙戦が始まった。政府の新型コロナウイルス感染症対策への初の審判となる」と書き出している。この1本社説は、内容がすべて衆院選で議論すべき「新型コロナ対策」となっている。今後、連載の形で各テーマごとに分けて衆院選を社説で扱っていくのだろう。

 毎日社説は主張する。

 「岸田文雄首相は『危機対応の要諦は、常に〈最悪の事態〉を想定することだ』と繰り返している。かけ声倒れになってはならない。どのような『最悪』を想定し、どう備えるのか明らかにすべきだ」  いまの岸田首相を見ていると、どうしてもかけ声倒れになってしまうのではないかと不安になる。

 毎日社説は「安倍晋三政権と、後を継いだ菅義偉政権に共通したのは、根拠なき楽観姿勢と、科学的知見の軽視である」と指摘するが、岸田首相はこの「楽観姿勢」を捨て去り、「科学的知見」を重視してもらいたい。

 毎日社説は最後にこう訴える。

 「新型コロナの危機が過ぎても、いずれ新たな病原体によるパンデミック(世界的大流行)が起きる。衆院選の論戦を、感染症対策の長期戦略構築への一歩としなければならない」

 未知の感染症によるパンデミックは必ず再び起きる。新型インフルエンザウイルスによるスペイン風邪(1918年)やブタ由来のインフルエンザウイルスの大流行(2009年)を考えれば、よく分かるはずだ。感染症対策には長期戦略が欠かせない。

■「すべての国民が成長の果実を享受できる新しい資本主義」

 読売新聞の社説(10月15日付)は書き出しで「発足間もない岸田政権に信任を与えるか、共闘を強める野党に政権を担わせるか。重要な選択の機会である」と分かりやすく解説する。見出しも「政権の安定選ぶか転換図るか」である。

 「安定」か「転換」か。岸田政権は発足まもないのにその勢いが弱い。野党は連合しつつあるとは言え、それぞれの政治思想は異なる。福島の原発事故の対応など旧民主党政権の体たらくを思うと、政権能力を疑ってしまう。今回の衆院選は有権者にとって難しい選択である。

 読売社説は「岸田首相は記者会見で『すべての国民が成長の果実を享受できる新しい資本主義をつくる』と語った。与党で衆院過半数の233議席獲得を勝敗ラインに挙げた」と書き、こう指摘する。

 「自民党は、安倍元首相の下で国政選挙に6連勝し、長期政権を築いた。だが、後継の菅前首相は1年あまりで退陣した。岸田首相が国民の審判を経て、安定政権を構築できるかどうかが問われる」

 すべては選挙期間中の岸田首相の言動にかかっている。有権者は演説の言葉だけではなく、一挙一動すべてを観察している。国民のことを真に思う信念があれば、それは熱意として必ず有権者に伝わる。岸田首相は総裁選の出馬表明のときの気持ちに戻るべきである。そうすれば、衆院選勝利の兆しが見えてくる。

■投開票日まで態度を決めない有権者も多くなりそう

 保守を代表する読売社説だけに野党批判を忘れない。

 「野党第1党の立民が共産党と選挙協力することで、支持が広がるかどうかも注目される」 「立民は日米同盟基軸を掲げるが、日米安保条約廃棄を主張する共産党との協力に矛盾はないか。丁寧な説明が不可欠となろう」

 立憲民主党と共産党は根底の政治思想が異なる。共産党は立民が政権を取った場合、閣外協力を目指すというが、どう内閣の外から協力していくのか。そこがよく見えてこない。

 10月15日付の産経新聞の社説(主張)は「今回の衆院選の最大の特徴は、日本が文字通り危機にある中での国政選挙という点だ」と指摘し、「危機を乗り越えるために、選挙後の政権には具体的政策を断行してもらう必要がある。衆院選が政権選択選挙であるという性格が今ほど痛感されるときはない」と訴える。

 それゆえ、有権者にとって難しい選挙なのである。投開票日まで態度を決めない有権者も多いだろう。最後まで目を離せない選挙戦となりそうだ。

ジャーナリスト 沙鴎 一歩

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「海から海へ」元のルートに戻せ!国・都と区の談合を許さない!

渋谷区議会が羽田新ルートの運用停止検討を求める意見書を可決

2021年10月15日 18時21分

羽田新ルートの都心上空を飛行する旅客機=2020年2月

羽田新ルートの都心上空を飛行する旅客機=2020年2月

 羽田空港(東京都大田区)の着陸機が都心上空を飛ぶ新ルートについて、渋谷区議会は13日の本会議で、国に運用停止の検討を求める意見書を全会一致で可決し、同日付で国に意見書を提出した。新ルートを巡り、同区議会が意見書を提出したのは3回目。

 意見書は、国土交通省が設置した新ルート見直しの検討会について「(過去に提出した)意見書の内容を踏まえているとは言いがたい」と指摘。「現行の管制システムであれば従来の海上ルートでの増便が可能で、都心上空を通過して着陸するルートの必要性はなくなった。早急に運用の停止を検討するよう強く求める」としている。

 区議会が同日、全会一致で採択した「国に運用停止を求める請願」を受けて意見書の提出を決めた。請願した住民グループ「渋谷の空を守る会」共同代表の須永知男さんは「運用停止の文言が入った意見書が可決されるのは初めてで画期的だ」と話している。

 新ルートは発着枠拡大のため昨年3月に始まった。南風時の午後3〜7時に運用され、渋谷区や港区、品川区などの上空を通過する。(加藤益丈)

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学生が「教員の残業代未払い」訴訟を支援する理由

学生が「教員の残業代未払い」訴訟を支援する理由

 教員の残業(超過勤務)に残業代が支払われていないのは違法だとして、埼玉県内の市立小学校教員・田中まさおさん(仮名、62)が埼玉県に約242万円の未払い賃金の支払いを求めて起こしたのが、いわゆる「埼玉教員超勤訴訟」である。この訴訟でさいたま地方裁判所(地裁)は10月1日、原告側の請求を棄却した。この訴訟を原告側事務局として支えていたのが、大学生たちだった。教員とは立場が違うはずの学生が、なぜ教員支援に乗り出したのか。

 

■理不尽でしかない判決

 

「棄却という主文を傍聴席で聞いて、『なんて理不尽な』という思いだけが頭に浮かび、何も考えられないでボーッとしてしまった状態でした」と言うのは、東京大学大学院教育学研究科で学ぶ佐野良介さん。さらに続ける。

 

「しばらくして我に返ったときには怒りがこみあげてきました。それでも判決のなかから次につながるものを探さなければと思い、がんばって読み上げられる判決文に集中しました」

 

 佐野さんをはじめとして学生が「田中まさお支援事務局」(以下、支援事務局)を発足させたのは、昨年(2020年)10月のことだった。呼びかけたのは、東京学芸大学の学生で現在は休学中の石原悠太さん。

 

「あるイベントで田中先生の訴訟を知って、第2回目の公判から傍聴しています。傍聴してみて『すごい裁判だな』と思ったんですが、そのわりには世の中の関心が低すぎるとも感じました。もっと多くの人たちに関心をもってもらえるように自分たちができることがあるのではないか、と考えたのがきっかけでした」

 

 教員を目指す仲間も多い石原さんにとって、田中さんが「おかしい」と訴える教員の働き方は他人事でもないのだ。自分や仲間たちが強いられることになりかねない労働環境でもある。そして、石原さんは3人の学生に声をかけ、4人で支援事務局を起ち上げる。もっと多くの学生を集めることも可能だったのでは、という疑問もわく。それを質問すると、石原さんからは「あくまで私たちは支援する側なので、田中先生の思いを無視するようなことになってはいけないと考え、私がかなり信用している人だけに声をかけたので少人数になりました」との答が戻ってきた。

 

■問題なのに知られていなかった給特法

 SNSでの投稿をはじめ、クラウドファンディング、ネット上での署名運動などなど、学生ならではの感性が目立つ活動を支援事務局として展開していく。それによって、世の中の関心を高めたいという石原さんの思いは実現されてきているのだろうか。

「今回の裁判でも焦点になっている給特法について、以前、学芸大でアンケートをとったことがありましたが、75%の学生が給特法を知りませんでした。いまは、内容まで詳しくは知らなくても、ほとんどの学生が給特法の名前くらいは知っている状況になってきています。急激に認知度は高まってきていると感じています。田中先生による訴訟の影響が大きいのですが、私たちのやったクラウドファンディングなどがメディアに取り上げられたことも影響していると思っています。クラウドファンディングは裁判費用を集める目的もありますが、それ以上に、関心をもってもらう手段としてやったことだったので、効果はあったと思っています」と、石原さん。

 給特法は正式名称を「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」といい、1971年5月に公布、翌年の72年1月に施行されている。基本給の4%にあたる「教職調整額」が一律に支給される代わりに残業代が支払われない、という法律である。

 4%の根拠は1966年度に行われた全国的な教員の勤務状況調査で、このときの教員の平均残業時間が「8時間」だったことによる。8時間の残業代に相当するのが基本給の4%、というわけである。

 しかし2016年度に行われた勤務実態調査では、厚労省が過労死ラインとしている月80時間の残業時間を超えて残業している教員が小学校で6割近く、中学校では7割を超えている。残業時間が10倍にもなっているにもかかわらず、支払われる残業代は4%の教職調整額だけだ。「月の残業時間が200時間だった、と教員をしている先輩から聞きました」と佐野さんも言う。それでも相当の残業代は支払われず、教職調整額だけなのだ。

 さらに給特法では、「超勤4項目」と呼ばれる①生徒の実習②学校行事③職員会議④災害などの緊急事態を除いては、管理職は「原則として時間外勤務を命じない」ことになっている。そのため超勤4項目以外の残業は「教員が自主的にやっている」とみなされ、「自主的にやっているのだから止めさせることはできない」という都合のいい理屈の根拠にされてしまっている。そんな勝手な理屈とはほど遠く、やらざるを得ない状況に追い込まれてやむなくやっているのが教員の残業の実態でしかない。

 定額の教職調整額だけで教員が自主的にやっている、というのが給特法から導きだされる教員の残業である。働かせる側からすればこんなに都合のいい制度はなく、残業代の支払いが増える心配はないので、どんどん仕事は増やしていく。それも「命じない」のが建前だから、自主的にやるようにプレッシャーをかけて追い詰めていくことになり、陰湿このうえない。

 こうして教員の残業は、「定額働かせ放題」になってしまっている。おかしな働き方でしかない。その根拠になっているのが、給特法なのだ。

■裁判所も認めた「おかしな教員の労働環境」

 田中まさおさんが起こした埼玉教員超勤訴訟は、このおかしな働き方の改善につなげることを目標にしている。その訴えを、さいたま地裁は棄却した。

「教員になったけれども残業時間が多すぎて体調を崩し、休職している友人が何人もいます。そうした友人のことを考えると現状の働き方は一刻も早く変えなければならないし、それを考えると棄却の判決はショックでした」と、石原さんは言う。さらに続ける。

「もっと辛かったのは、この判決のあとのSNSで『教員を辞めたくなりました』などネガティブな内容の書き込みがあったことでした」

 休職に追い込まれるような働き方を強要されているにもかかわらず、現場の教員たちが表立って異議を唱えることは意外なくらい少ない。不満がないからではなく、声を上げられない環境になってしまっていることが大きい。さらには、あきらめてしまっている教員が多いためでもある。その「あきらめ」が拡大することは、この訴訟を支援している石原さんたちの思いと逆行することでしかない。

「今回の判決は棄却でしたが、まだ裁判は続きます。そして、今回の判決にも前進につながるような画期的な内容も含まれています」と、石原さんは言う。

 そのひとつが、判決文の最後に「付言」として盛り込まれた部分である。そこには、次のように書かれている。

「現在のわが国における教育現場の実情としては、多くの教員職員が、学校長の職務命令などから一定の時間外勤務に従事せざるを得ない状況にあり、給料月額4パーセントの割合による教職調整額の支給を定めた給特法は、もはや教育現場の実情に適合していないのではないかとの思いを抱かざるを得ず、原告が本件訴訟を通じて、この問題を社会に提議したことは意義があるものと考える」

 原告の訴えを棄却した裁判所も、現在の「定額働かせ放題」は「おかしい」という考えを示したのだ。石原さんたち学生が「おかしい」と思ったのと同じことを、裁判所も感じたということになる。

 にもかかわらず、当事者である教員が「あきらめ」ていていいのだろうか。保護者も「他人事」のように知らぬ顔でいていいのだろうか。「あきらめ」や「他人事」では、何も変わらない。そこから脱して、一歩を踏みだした学生たちがいる。教員も保護者も、そして世の中の人ぜんぶが、一歩を踏みだすときかもしれない。

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大阪市内上空300mからスマホ落下、コロナ対策で開けていたヘリの窓から…山岳救助から帰還時

大阪市内上空300mからスマホ落下、コロナ対策で開けていたヘリの窓から…山岳救助から帰還時

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読売新聞オンライン

兵庫県庁

 兵庫県は14日、県消防防災航空隊のヘリコプターに搭乗していた30歳代の男性救助隊員が、大阪市西成区の上空約300メートルを飛行中に私有スマートフォンを地上に落としたと発表した。写真を撮影しようとした際、窓から落ちたという。けが人などの被害は確認されていない。 【写真】駅前施設を路上生活者が占拠(大阪市西成区で)

 発表では、ヘリは14日、大阪府南部であった山岳救助のため、隊員6人を乗せて出動。帰還中だった午後5時10分頃、西成区の上空を時速約180キロで飛行中、隊員がスマホを落とした。窓は新型コロナウイルス対策で開けていたという。

 ヘリ搭乗中のスマホの使用について同隊に規定はなく、同隊は「窓のそばでの使用を禁じるなど再発防止に努めたい」としている。

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仕送りなし、バイト先休業…コロナ禍で困窮する大学生 臨時奨学金も不採用で「学ぶ資格はないのか」

仕送りなし、バイト先休業…コロナ禍で困窮する大学生 臨時奨学金も不採用で「学ぶ資格はないのか」

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福井新聞ONLINE

「救いの手を差し伸べてくれる社会になってほしい」。大学構内を歩く男子学生

 アルバイト先を時給が高い福井県福井市内のラウンジに変えた大学3年の春、新型コロナウイルスが猛威を振るいだした。福井県内の大学4年の男子学生(22)は、店が休業になり奨学金以外の収入がたたれた。

 バイトは6月ごろに再開したが、客足は戻らず、給料はわずか。大学の講義が再開した後は、遅れを取り戻すため5、6限目までみっちり入った。掛け持ちはできない。食事を我慢したり、親に買ってもらったカーディガンや好きだったアクセサリーを売ったりしてつないだ。姉からもらったテレビも手放した。部屋には冷蔵庫と洗濯機、布団、こたつだけが残った。   

■  ■  ■

 静岡県浜松市出身。3人きょうだいの末っ子。父は電気配線などを請け負う自営業だが、病に苦しんでいた。母はパート。お金に余裕はなく、仕送りはない。

 学生生活は、毎月4万円の奨学金とバイト代でやりくりし、実家の家計が苦しいときは、学費の一部を自分で払った。とにかくバイトをすれば何とかなると思っていた。新型コロナで社会情勢ががらりと変わり、自分一人の力ではどうしようもない現実を突きつけられた。

 そんなとき、困窮学生向けの臨時奨学金の案内メールが大学から届いた。給付型や金利の低い奨学金など計五つを申し込んだ。結果は全て不採用。その一つには「学力基準を満たさないため」と理由が書かれていた。頭が悪くてお金がないと学ぶ資格もないのか―。就寝前、泣きながら思った。不採用通知の紙は破り捨て、退学を考えた。   ■  ■  ■

 救われたのは、通う大学独自の給付型奨学金制度だった。昨年6月から今年3月まで、限度額いっぱいの毎月3万円の給付を受けた。大学側は8月末までに、延べ1419人に約3500万円を給付している。大学の担当課は「今でこそ50人を切るくらいまで減ったが、多い月では300件近く申請があった。思った以上に苦しんでいる学生がいた」と振り返る。

 バイト先は今では客足が少しずつ戻り、働ける日が増えてきた。生活はできている。物欲はなくなり、最低限の買い物しかしなくなった。

 だけど、教員になる夢は捨てきれていない。目標も何もなかった高校3年生のとき。親身に相談に乗ってくれた担任の先生にあこがれた。今年6月、母校の静岡県内の高校に教育実習へ行った。少し夢がかなった気がした。

 卒業まで半年を切った。勉強より、まず生きることに必死な学生もいる。そんな人に救いの手を差し伸べてくれる社会になってほしいと願う。

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