エクアドルの日本企業、現代の奴隷労働で断罪される(5月7日)

 「人間以下」の条件での労働、飲み水も電気も衛生設備もない。労働契約も社会保険もなく、1日10時間以上の労働。タコ部屋。児童労働。農業機械の危険な扱いからの四肢切断。

 これらは100人以上の農民、その多くはアフリカ系の子孫たちだが、かれらがエクアドルのフルカワ・プランタシオネスC.A.[古川拓殖株式会社]で受けた虐待の一部である。それはエクアドルの主要なアバカ繊維(マニラ麻とも呼ばれる)の生産者である。

 4月19日、憲法裁判所は日本資本のアバカ会社にたいして、その恐るべき条件の下で働き、生活していた123人の元労働者にたいして、かれらが要求していた賠償をおこなうように、歴史的な判決をおこなった。

 判決をおこなった裁判官はカルロス・ベラ・セデニョで、すでに今年の1月、フルカワ・プランテーションにおいて現代の奴隷制の形態が、法的には「農奴制」として知られるものが、農場でおこなわれていたことを認めていた。

 この判決はエクアドルにおいて、企業の奴隷労働を初めて認めたこと、それだけに意味があるのではない。

 国家がこの不法な行為を予防する措置を取らなかった、その責任を認めた先例になったことにもある。

 「被害者の権利を侵害した、責任の主要な部分は、これらすべての行為をおこなったフルカワに帰されるものである」、246ページの判決にはこう指摘されている。

 「しかしそこで描写されているすべての虐待の責任が、労働省にもあることを指摘しなければならない」、と付け加える。

 「もしも労働省がその責任を果たし、労働者が生活している場所まで赴いたならば、フルカワが犯した虐待のすべてを、避けることができていたであろう」、資料は強調している。

 「こうした理由から、損失を受けた被害者の権利の全体が、判決にあるように労働省の責任に帰せられる。なぜならその権限の怠慢によって、これらの行為が助長されたのである」。

賠償

 ベラ・セデニョ裁判長はフルカワにたいし、裁判官全国評議会(CNJ)によって委託された専門家が決定する総額を、原告のそれぞれにたいして支払うことを決定した。

 さらに日本企業、古川拓殖マーケティング株式会社の子会社にたいし、虐待を受けた農民それぞれに、土地5ヘクタール、あるいはそれに相当する金額を支払うように命じた。

 しかし賠償は、経済的なもの以上のものである。

 裁判官はこの会社にたいし、元従業員にたいして公に謝罪をおこなうこと、エクアドルで最大の日刊紙に、これを掲載することを命令した。

 一方エクアドル政府もまた、謝罪をおこなわなければならない。

 判決は労働省、経済・社会省、公共保健省にたいして、それぞれのウェブ・サイトに、侵害を適切に抑止しなかったことについての謝罪を公にすることを命じた。

 アンドレス・イスチ労働相はBBCムンドにたいして、「判決は全体的に遵守される」、と語った。

 BBCムンドは、エクアドルのフルカワ・プランテーションの代表にたいしても、判決について質問をおこなったが、回答を得てはいない。

 会社の弁護団は判事にたいして、判決を控訴すると発表した。

仕事の功績にたいする顕賞

 この判決が明らかになった2日後、労働省はフルカワ社にたいして、その仕事の功績の評価、2005年、エクアドルのアルフレド・パラシオ政府が与えた顕賞を撤回すると発表した。

 「われわれはわれわれ自身の判断で、何年か前に、労働省がフルカワに授与した顕賞を撤回した」、イスチはBBCムンドに認めた。

 しかし自国の労働者を搾取していた企業にたいして、仕事への功績でエクアドル国家が顕賞を授与していたというのは、どう説明ができるのだろうか?

 イスチは2020年にその職に就いたのだが、過去の政府の責任にした。とりわけ当時の労働大臣であったガロ・チリボガに。かれが表彰をおこなった。

 「唯一わたしにできる説明というのは、(明白にわたしは理由を知らないのですが)、かれらが会社の輸出量だけを見て、これについての徹底した調査、検査をおこなったことがなかったということです」、と指摘した。

 「疑いもなく国家は、数十年間にわたり、虐待を見つけ、悲惨な状態に置かれた人々を適切に保護することに失敗した(判決は非常に明確にこの虐待を認めている)」。

 「このような事件を繰り返してはならない」、と付け加えた。

 しかしながら「フルカワ連帯委員会」(CSF)に結集する人権活動家たちは、この顕賞は、国家と農業輸出業者との結託を暴露したもので、この関係は現在も続いていると強調する。

 「国家にとって、魅力的な収入をもたらすであろうと思える企業を、振興することに関心を持っている」、弁護士のパトリシア・カリオンは認めた。彼女は「普遍的な人権委員会」(CEDH)のメンバーであり、フルカワの元労働者たちを支援する一人である。

 カリオンによると、これが当局をしてー「行動によるか怠惰によるかであれ」ーフルカワのような大規模農業輸出業者を保護するところにもっていく。

 「あるいは当局は、この産業で現在起きていることにたいして何も考えていないか、そこで労働者が置かれている状態を隠している」、と指摘する。

 現在においても、政府とこのセクター、「経済人と政治家の利益」は引き続き一致していると、この弁護士は強調する。

 たとえて例を挙げると、現在のフルカワ会社の重役は、現在のレニン・モレノ政府の農業副大臣であった。

1963年から

 フルカワ・プランテーションは、ほとんど60年前からエクアドルで活動しており、この国はアバカ繊維で世界で第2位の生産量となっている。この材料は非常に耐久性があり、いくつかの産業、自動車業においても使用されており、しばしばグラスファイバーに置き換えられたりする。

 エクアドルは毎年アバカ繊維を約7,000トン、米国、欧州、アジアに輸出しており、1700万ドル以上の利益がある。

 このエクアドルの主要なアバカ生産者は、23の農園を所有しており、2,300ヘクタールの土地で、エクアドル北西部、サントドミンゴ・デ・ロス・ツァチラス、ロスリオス、エスメラルダス、の各県にまたがっている。

 会社を告訴した123人の元労働者は、家族とともに、いくつもの農園に建てられ現在は大方解体されたみすぼらしい家屋に住んでいた。

 ウォーカー・ビスカラは写真家で、暴力に反対する活動家だが、2019年に、これらのいくつかについて、BBCムンドに語っていた。それらは小さな建物で、平均して約10から15平方メートル、そこに3人から4人の家族が住んでいた。

 「そこには17戸にわずか1カ所のトイレがあり、住居からは約20メートル離れていた」、と語った。

 ビスカラはまた、かれらの多くは、手の一部が欠けていたことを語っている。

 「指の欠損などは、繊維をほぐすために機械に通すとき、多くの場合その力が制御を外れ、手指を打って、しばしば指が切り落とされたり破損する」、と説明される。

貧困と疾病

 弁護士の要求によって保健省がおこなった医療診断では、手の障害以外に、すべての原告たちが何らかの慢性疾患を患っている。

 何人かは皮膚に感染症がある。しかし多くのものが患っている病気は呼吸器で、アバカを生産する過程でできた埃を吸った結果である。しかし何よりも、夜間も働かせるために使用した、灯油ランプの残りかすによるものが大きい。

 また子どもたちが、これらの病気を患っている。カリオンによると、多くの子どもが、8歳か9歳から、働くことを強いられていた。

 2019年に社会経済包摂省がおこなった、400人のアバカ農民の生活条件記録では、その83%が極貧の条件で生活しており、貧困ではないものはわずかに2%に過ぎなかった。

 弁護士の指摘では、この貧困が、労働者の奴隷状態を維持することになる。

 「生活条件が、仕事を探すために他の場所へ出ていくことを許さない」、そのほかの障害のなかでも。たとえば農園は主要道路から、非常に離れたところにあり、移動する手段に欠けていることなど。

 2019年に調査された、当時のオンブズマン、ヒナ・ベネビデスの告発ー彼女はこの職務に就いた最初の女性であったーのおかげで、またボランティアの弁護士たちのグループのおかげで、彼女たちは搾取される労働者を守るために集まった、ーそのなかにはカリオンがいて、また主要な弁護士アレハンドラ・サンブラノがいるー彼女らのおかげでこの現代の奴隷労働は、最終的に明るみに出され、判決がおこなわれることになった。

現在はどうなっているのか

 しかし歴史的なフルカワ・プランテーションC.A.エクアドルにたいする判決にもかかわらず、はっきりしていることは、会社はいままでと変わることなく、活動を続けることが出来ているということである。

 42,880ドルの罰金、労働省が2019年初頭に命令した90日間の閉鎖、オンブズマンの虐待に関する報告書の提出のあと、このアバカ会社は閉鎖されることもなく、これ以外の処分を受けることもない。

 2019年2月に労働省が発出した閉鎖発表の声明には、捜査によって明らかとなった詳細が書かれている。たとえば「非人間的な労働条件、児童労働、不衛生、労働のリスク、被服や労働の用具を与えていないこと、労働災害、高齢者の人々」など。

 フルカワ・プランテーションは198人の直接雇用の労働者がいること、かれらは平等な賃金を得ており、法が定める以上のすべての法的利益を得ていること、それには社会保険が含まれること、ユニフォーム、手袋そのほか労働に必要な物資が与えられていると主張する。

 しかし国家政策管理局(SNGP、現在の政府省)が2019年3月におこなった人口調査では、このフルカワ農園では、1,244人が居住し働いていたことが明らかになっている。

 人権問題国際連盟(FIDH)が協力のもとにおこなったミッションで、2019年7月に発行した詳細な報告書のなかで、「エクアドルにおける現代の奴隷労働が存在している」ことが認められている。

 人々の多くはアフリカ系の子孫たちで、正式な教育を受けておらず、非識字状態にある。

恐れ

 カリオンによると、雇用主を告発する勇気を持った123人は、仕事を失うことを理解しているという。

 「多くの人は要求するという贅沢をおこなうことができない」、そのように主張する。奴隷労働は「エクアドルの農業において、日常的なことなのだ」。これはエクアドルにとって利益となる、他の産業でも起きる。たとえばバナナやエビなどで。

 「再び人間になったように感じます」、代表の一人が裁判に勝ったあと、彼女に語った。

 しかしながら被害者たちはいかなる賠償も、判決が確定するまでのあいだ、受け取ることはできないと弁護士は言う。控訴審が終わらないあいだは。すでに労働省は、控訴状を提出した。

 この件でイスチ労働相に質問をおこなうと、「規則があって、公共機関はそれに反する決定にたいして、異議申し立てをおこなうことが義務づけられている」、と説明する。

 しかしながら労相は保証する:「第2審の結果を待っていることはない。即時に義務を果たしたい」。

 かれが言ったなかには、フルカワ会社にたいする、毎月の調査を命じることが含まれている。

 イスチは今日エクアドルに、これ以外に現代の奴隷労働が存在していることを否定する。人権団体は告発をおこなっているのだが。

 「恒常的に調査をおこなっている。告発がおこなわれているところのみではなく、任意に抽出しておこなっている。わたしがこの職務に就いてから、同じような事象は見つかっていない」、と指摘した。

 また「市民のあいだにますます信頼を高めることが緊要である。いかなるものであれ虐待が存在するならば、市民がこれを告発する。そうすればこれを正すことがより容易となり、保護することができる」、と強調した。

 一方でカリオンは、控訴審が決定するよりも、今回のかつてない判決は、すでにポジティブな影響を持っているという。

 「ほかの188人のフルカワの労働者と元労働者が、オンブズマンにたいして、会社を告発するのを支援してほしいと要請をおこなった」。今回の判決は、正義を求めるこのほかの犠牲者を元気づける、希望をしめしたのだ。

(通算3283) (BBC Mundoによる)

 

(古川拓殖の奴隷労働に抗議するエクアドルの人々。foto:La Hora)

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5・11聖火リレー点灯式抗議行動・・・・福岡より

N O O L Y M P I C S
オリンピックよりもコロナ対策を

 

公道での聖火リレー中止により、点灯式だけのセレモニーで時間帯が大幅に繰り上がったようです。急な時間変更で参加が厳しいでしょうが、少人数でも抗議行動はやります。現在、時間帯変更により、参加メンバー激減、そこんとこ夜露死苦!

商業主義に走り、利権にとりつかれ、巨額の税金をつぎこむオリンピック自体にムカつきますが、
まだ何も解決できてない原発事故を「アンダーコントロール」と嘘をついて招致したのも、コロナ禍で無理矢理にオリンピック開催することも、全ておかしいところだらけです。抗議プラカード掲示で意思表示を一緒にしませんか?

 たとえ当日の参加者が少なくても、SNSでの盛り上がりや、みなさんからのご注目が抗議参加者を公権力による暴力から守ってくれるはずです。拡散お願いします。

参加された方々には、主催者が準備したプラカードを一緒に掲示してもらう予定ですが、オリンピックに反対する趣旨のプラカードのご持参も歓迎します。抗議写真をSNSで拡散するのも目的のひとつです。ぜひシェアしてください。

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読売テレビ浜田記者さん放映の反響が届きました!

 先週おかげさまで無事放送することができました。
 とても好評で、多くの視聴者から「看護師さんに敬意を表します。ありがとうございます。」といった声や
飯田さんのご発言について、
「涙が出た」「働きやすい職場環境を作ってほしい」といった意見が多数寄せられました。
評判が良かったこともあり、ネットにアップすることになりました。この度は本当にありがとうございました。
 今後も医療従事者の方々の働き方改革の行方や医療現場の声など今後も注視していきたく思います。

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入管法改悪阻止へ! 

 衆議院法務委員会 委員長 義家弘介  

 

                          申し入れ書

                                               2020年5月10日 

 

                       外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会

                      東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4F

                      TEL090-1258-6201

                      e-mailzenkokujitu@yahoo.co.jp

 

  私たちは、今国会に提出されている出入国管理及び難民認定法改正案(以下、入管法改悪案))に強く反対します。廃案にすることを求めます。

 すでに大問題になっていますが、3月6日に名古屋入管でスリランカ女性が医療放置されて亡くなるという痛ましい事件が起きています。ご遺族が来日され、なぜ姉は入管収容所で死ななければならなかったのか、日本政府に誠実な事実説明を求めていますが、上川法務大臣は面会も拒否しています。繰り返される入管収容所での死は、外国人の人権を踏みにじる日本の入管制度が引き起こしている虐殺です。

 外国人に対して、人間が人間として生きる権利を奪い、死をも強制する入管法改悪を許しておいて日本の未来もありません。何よりも一人の人間として絶対に認めることはできません。
 衆議院法務委員会委員長義家弘介議員におかれましては、法務委員会で審理を尽くし、今回の入管法改悪案の問題性を徹底的に明らかにし、廃案にすることを強く申し入れるものです。 

 国会前には多くの労働者市民が集まり反対の意思表示を行い、東京、大阪でも弁護士有志が呼びかけたデモ行進も行われています。日本弁護士連合会はじめ各弁護士会から反対声明や意見書が出されています。

 今回の入管法改悪で狙われている送還忌避罪の新設は、繰り返し難民申請する外国人の送還を可能とし、送還を拒否した外国人に刑事罰を課すというものです。しかし、出身国に帰れない長期収容者(難民申請者・家族等が日本にいる等々)にたいし刑事罰を課すことは、「入管施設から刑務所へ」というものであり、国際的にも批判されている入管施設での長期収容問題を「見えなくする」許し難い詐術です。

 日本政府が狙っているのは難民申請者、仮放免者、さらには入管収容所に収容されている約3100人を退去強制しようというのです。これが長期収容問題の「解決」なのか。絶対に認めることはできません。

  長期収容は拷問であり、国際人権法に違反しています。いま必要なのは、入管法改悪ではなく、在留資格を与えることです。すべての難民申請者、仮放免者、入管収容施設に収容されている外国人に生きる権利を!

 入管法改悪案に反対し廃案にすることを重ねて申し入れるものです。

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和田アキ子 東京五輪開催に「国民がこんな望んでないオリンピック・パラリンピックって」

和田アキ子 東京五輪開催に「国民がこんな望んでないオリンピック・パラリンピックって」

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スポニチアネックス

歌手の和田アキ子

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沖縄「5・15平和行進」が初の中止 新型コロナ感染防止で

沖縄「5・15平和行進」が初の中止 新型コロナ感染防止で

平和の大切さを訴えた昨年の「5・15平和行進」=2019年5月18日午後、嘉手納町

 沖縄平和運動センター(山城博治議長)は25日に実行委員会を開き、第43回5・15平和行進を中止することを決めた。平和行進の中止は初めて。最終日に開かれる集会も中止にする。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための措置。東日本大震災があった2011年は規模を縮小して実施した。

 5・15平和行進は、沖縄が本土に復帰した5月15日前後の3日間、国内外から集まった参加者が米軍基地周辺や沖縄戦の戦跡などを中心に県内各地を練り歩き、平和の大切さを訴える行事として毎年開催されている。【琉球新報電子版】

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朝夫!工夫すればできるよ!根性ないな! 宮古島の平和行進中止 2年連続

宮古島の平和行進中止 2年連続

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琉球新報

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、宮古島市で「5・15平和行進」を主催する平和運動センター宮古島(下地朝夫共同代表)は7日までに、15日に市内で予定していた今年の平和行進を中止すると決めた。代替策として街宣車で市内を回り、宮古島市城辺保良での陸上自衛隊弾薬庫建設反対や名護市辺野古の新基地建設反対などを訴える。

 沖縄本島で予定される沖縄平和運動センター(山城博治議長)主催の「5・15平和行進」は規模を縮小して実施する方針だが、感染状況を踏まえて11日に実施するか最終判断する。

 昨年の平和行進は新型コロナの感染拡大を受け、全面中止となった。

 平和運動センター宮古島の下地共同代表は「2年連続の中止は避けたかった。断念せざるを得ないが、せめてもの思いでアピールをしたい」と語った。

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職場にクラスター発生しても休めず 介護従事者の窮状「自己犠牲で成り立っている」

職場にクラスター発生しても休めず 介護従事者の窮状「自己犠牲で成り立っている」

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神戸新聞NEXT

介護現場の現状を語る伊藤竹彦さん=神戸市中央区東川崎町1(撮影・鈴木雅之)

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、身体接触が避けられない労働環境にあっても業務を続ける介護従事者から、窮状を訴える声が神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」などに寄せられている。

 PCR検査は自己負担、自宅待機は有給休暇、職場にクラスター(感染者集団)が発生しても休めない。入院できず自宅や施設にとどまる要介護の感染者も急増する中、公的な支援が進む医療従事者らと比べ「介護は二の次だと見捨てられているようだ」とのため息がもれる。

 神戸市内の介護施設に勤める30代女性は4月、コロナに感染した利用者と接した職員の濃厚接触者と判断され、2週間の自宅待機を命じられた。その際、上司からは有給休暇を取るよう指示されたという。

 「感染リスクが高い仕事なのに、有休を使って休まなければならないなんて納得がいかない」と憤る。

 別の介護施設でも、コロナに感染した入居者に対応した職員のPCR検査は自己負担。2週間の自宅待機も有給休暇となった。関係者は「処遇があまりにひどい。現状は自己犠牲の上で成り立っている」と話す。

 50人以上のクラスターが発生し、死者も出た宝塚市の介護施設では、職員らが感染リスクにおびえながら勤務を続ける。職員の一人は「出勤者が減り、職員の受け持ち人数が増えている。体力が低下し、感染リスクが高まっているように感じる」と話した。      

◇  「コロナと闘う医療従事者を皆様の寄付で応援しましょう!」

 4月、兵庫県のコロナ感染症対策本部から届いたメールに、在宅介護ヘルパーを派遣するNPO法人「こころ」(神戸市東灘区)理事長、伊藤竹彦さん(50)は複雑な思いを抱いた。

 国や県は介護事業所に「感染防止対策を徹底し、サービス提供継続を」と指示する。一方で、国や自治体の支援や民間からの応援は、医療従事者ほど手厚くはないと感じる。

 こころは、通所する介護施設などでクラスターが発生した利用者の対応も担う。

 入浴や排せつの補助など、身体接触は避けられない。家の中ではマスクをしていない利用者もいる。寒い時期は換気のために窓を開けるのが難しいことも。県から感染予防の物品支援はあるが、「防護服を着てケアするのは現実的に無理」という。

 伊藤さん自身、感染が判明した利用者の濃厚接触者となった経験がある。

 伊藤さんは「医療従事者は最前線で命を懸けて闘ってくれているが、私たちも命を懸けて、利用者の生命や生活を支えている自負がある。介護の現場でも闘いが続き、従事者が疲弊していることを知ってほしい」と思いを語った。

(名倉あかり)

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入管法改正案、小泉今日子さんらも批判 著名人に広がる反対

入管法改正案、小泉今日子さんらも批判 著名人に広がる反対

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毎日新聞

俳優・小泉今日子さんが代表取締役を務める「株式会社明後日」の投稿=ツイッターから

 国会で審議中の入管法改正案への批判が著名人の間に広まっている。

 7日には俳優の小泉今日子さんがツイッターで反対を表明。廃案を求める6日の記者会見には作家の中島京子さんや星野智幸さん、温又柔さんらが参加し、いとうせいこうさんらが連帯のメッセージを寄せた。

 反対世論が高まる中、与野党は7日、衆院法務委員会での採決を先送りした。審議の行方に厳しい世論の視線が注がれている。【和田浩明/デジタル報道センター】  

◇小泉今日子さんも反対

 「#難民の送還ではなく保護を」。小泉さんは7日朝、そんなハッシュタグ(ラベル)をつけて、6日の記者会見に関するツイートをリツイートした。自らが代表取締役を務める「株式会社明後日」のアカウントでの発信だ。

 このツイートは、3月に名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)の妹2人が「小さいころから日本が好きだった」などと記者会見で語ったとの内容だ。テレビの報道番組や映画、ドキュメンタリーを制作している有志による「Choose Life Project(チューズ・ライフ・プロジェクト、CLP)」が投稿。小泉さんの投稿は8日夕までに1500件以上リツイートされ、「いいね」も3300件を超えた。  

◇小泉さんメッセージ、潮目を変える?

 小泉さんは、政府が検察幹部の定年を延長できるようにする検察庁法改正案に対しても「もう一度言っておきます!#検察庁法改正案に抗議します」と2020年5月10日にツイート。その後、同案は廃案になった。入管法改正案に反対するある野党議員は「あのツイートが潮目を変えた」と振り返る。

 ちなみに「#検察庁法改正案に抗議します」と最初に投稿した東京都内の女性「笛美」さんも、入管法改正案への反対をツイートしている。

 6日の記者会見では、直木賞作家の中島京子さんが入管法改正案への反対を明言。星野智幸さんは「この法案は、法治主義、民主主義を信じる私には受け入れられない。みなが無関心でいる間に、権力が暴力に変質した」、温又柔さんは「今回の法案はよくない方向へ向かっている。私は反対です」とそれぞれ述べた。いとうせいこうさんは「孤立している人を助けないことで私たちが世界から孤立する。入管法改悪に反対します」とのメッセージを寄せた。

 中島さんは毎日新聞のインタビューでも「入管施設に収容されている人に何をしてもいいとみなされているのではないか。一部のカテゴリーの人たちが死んでもいいとみなされる社会ではあってほしくないですし、そうした社会に生きていたくないと私は思います」と話している。  

◇せやろがいおじさんも反対

 同法案や収容の長期化、収容者の死亡や健康悪化が相次ぐ入管行政に対しては、「せやろがいおじさん」こと芸人の榎森耕助さんや、エッセイストの小島慶子さんも「NO」を突きつけている。  榎森さんは動画サイト「ユーチューブ」で20年10月以降、複数回にわたり改正案や入管施設収容の長期化について「やばすぎ~」などと批判。小島さんも21年4月の記者会見で「法律で仲間じゃない人は死んでいいという仕組みを作っている国で、安心して暮らせるでしょうか」などと話していた。

 入管法改正案は強制退去処分を受けた外国人の収容長期化の解消や送還の促進などを目指している。しかし、3回以上の難民認定申請者の強制送還を可能にし、送還拒否者を罪に問えるようにする内容などが問題視されている。国連難民高等弁務官事務所や国連人権理事会の特別報告者らは「国際的な難民保護の水準を満たしていない」と疑問視している。

 国会での審議日には、法案に反対する人たちの座り込みが続く。ある関係者は「支持してくれる世論の高まりを感じる。以前は法案を支持していた議員からも法案に批判的な声が聞こえるようになってきた」と話す。衆院法務委での審議は来週にも再開される予定だ。

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五輪への「看護師500人派遣は困ります」愛知発の医療従事者“ツイッターデモ”  海外メディアも注目

五輪への「看護師500人派遣は困ります」愛知発の医療従事者“ツイッターデモ”  海外メディアも注目

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メ〜テレ(名古屋テレビ)

37万件を超える反響 ニューヨークタイムズなど海外メディアから取材も

愛知県医療介護福祉労働組合連合会のツイッターから

現役看護師も共感「要請が来ても行かないと思う」

「今の医療現場の現状とそぐわないと思う」(愛知県内の総合病院に勤める看護師)

「看護師500人派遣」国と自治体で分かれる意見

国と自治体とで別れる意見

70%以上の看護師が「仕事を辞めたい」と回答

愛知県医労連が、看護師や保健師など約1500人に行ったアンケート結果より

「給与・待遇の改善」が国や自治体に求めることの1位

愛知県医労連が、看護師や保健師など約1500人に行ったアンケート結果より

「早く普通の医療・看護がしたい」

愛知県医労連が、看護師や保健師など約1500人に行ったアンケート結果より

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