共産党・志位氏の自衛隊活用発言、究極のご都合主義が露わに

共産党・志位氏の自衛隊活用発言、究極のご都合主義が露わに

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JBpress

米海兵隊との共同訓練に参加した陸上自衛隊員(資料写真、2022年2月9日、写真:ロイター/アフロ)

私がそのことを知ったのは、共産党政策委員長時代に一緒に仕事をした松竹伸幸氏の著書『改憲的護憲論』(2017年発行、集英社新書)を読んだときだ。松竹氏は、現在は共産党中央委員会を退職し、出版社の編集の仕事をされている。

 松竹氏は、まだ共産党中央委員会に勤務していた2005年に、『議会と自治体』という共産党の地方議員向けに発行されていた月刊誌に、「九条改憲反対を全国民的規模でたたかうために」という論文を寄稿した。その際に、意外な批判を常任幹部会から受けたという。

 松竹氏のこの論文には、2000年の方針に基づいて「侵略されたら自衛隊を活用する」という趣旨のことが書かれていた。これに対して、小池晃政策委員長(当時、現書記局長)は、2000年の党大会で決めたことは民主連合政府ができてからのことだと説明し、批判したという。次号に自己批判の文章を掲載しろとも言われたそうである。

 だが、当時の常任幹部会こそが明白に間違っている。2000年の方針には、すでに説明したように「共産党が与党の『民主連合政府』ができてから」という条件は付されていない。

 なぜこんな姑息な解釈変更をしたのか。理由は明らかだ。実は、2000年に共産党が打ち出した自衛隊活用論は、平和活動家や党内では評判がすこぶる悪かった。「違憲の自衛隊を活用するなどとんでもない」というのが意見の主流だった。共産党指導部はこの空気を感じ取って、密かに方針の転換を図ったのだ。

 だからこそ藤野保史衆院議員(現在は落選中)が防衛予算を「人を殺すための予算」と発言して、物議を醸したこともあった。当時、藤野氏は共産党の政策に責任を持つ政策委員長であった。それが、この認識だったのだ。しかもこの発言に党内からはほとんど批判の声があがらなかった。

 お分かりいただけるだろう。その時の空気で変幻自在に方針が変わるのが共産党なのだ。ロシアのウクライナ侵略を見て、またまたこの方針を転換して、自衛隊活用論を恥ずかしげもなく打ち上げただけなのだ。また何かあれば転換するのだろう。こんな政党を信用できるわけがない。

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