海外での生体腎移植で臓器売買が行われた疑いがある問題で、NPO法人「難病患者支援の会」(東京)が今年に入りスリランカでの移植を計画し、海外のコーディネーターに「(患者を)2人ずつ合計10人ぐらい送ります」と伝えていたことが、読売新聞が入手した録音・録画記録でわかった。
コーディネーターのトルコ人男性について、NPOは患者に名前を伏せたり、NPO内部で偽名で呼び合ったりしていた。
読売新聞が入手した録音記録によると、NPO実質代表は昨年12月、キルギスに渡航した患者(53)に「トルコ人のチームと僕らはいい関係を持っている」と説明。今年1月には名前を「チムール」と明かし、「いわゆる移植のコーディネーター」と語った。
だが、チムールは偽名だった。5月のNPO内部の打ち合わせで、実質代表は関係者に「仲介者はチムールだからね。○○(トルコ人の実名)の話は絶対しないで」と要請。「チムールという名前であなたと私もやりとりしているでしょ? ○○なんて人はいないですよ」と話していた。
名前を伏せる理由について、実質代表は6月の録音記録で「臓器売買で捕まっているじゃん。そうすると、また同じことやっているんじゃないのってことになるからさ」と述べていた。
実質代表は取材に、トルコ人について「逮捕により深く反省し同じ過ちを起こさないと誓ったそうです」とした上で、「一時期は交渉したが、後に全ての折衝、交渉は病院側の(別の)コーディネーターとしている」と文書で回答した。