債務再編、中印の協力課題 スリランカ再建に不透明感

債務再編、中印の協力課題 スリランカ再建に不透明感

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時事通信

 国際通貨基金(IMF)が1日、経済危機に陥ったスリランカと4年間で29億ドル(約4000億円)の金融支援を行うことで事務レベルで合意したと発表した。  これを受け、同国は主要債権国と債務再編に向けた協議に入る見通し。しかし、中国やインドを含む債権国全体の協議の枠組みは整備されておらず、再建の行方は不透明だ。  スリランカ政府によると、2021年4月末時点の対外債務は約350億ドル(約4兆9000億円)。うち47%が市場からの借り入れで、日本と中国はそれぞれ10%、インドは2%の債権を持つ。  スリランカ再建に向けては、金融支援に加え債務再編も不可欠。ただ、中国とインドは調整の場として機能するパリクラブ(主要債権国会議)のメンバーに入っていない。両国も参加する20カ国・地域(G20)は低所得国の債務減免を推進する「共通枠組み」を導入したが、中所得国のスリランカは対象外だ。  調整役として期待される日本も、各国の複雑な利害を前に単独では動きにくい。鈴木俊一財務相は2日の閣議後記者会見で、今回の合意を「歓迎したい」と述べた上で、「全ての債権国が議論に参加する場合、他の債権国や公的機関と積極的に協力していきたい」との意向を示した。  中国をめぐっては、途上国に多額の借金を負わせて支配を強める「債務のわな」が国際社会の批判の的となっている。対中債務返済に窮したスリランカは、南部のハンバントータ港の99年間の運営権を中国国営企業に貸与。南アジアで影響力拡大を図る中国にインドも警戒感を強める。  鈴木氏は「中国、インドを含む全ての債権者が一堂に会して議論することが重要」と強調。先進7カ国(G7)や国際金融機関などと連携し、協力を求めたい考えだ。 

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