徳之島などで11月10日から日米共同訓練 オーストラリア、カナダ、英軍も参加 奄美大島にはハイマース展開

徳之島などで11月10日から日米共同訓練 オーストラリア、カナダ、英軍も参加 奄美大島にはハイマース展開

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南日本新聞

米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」=8月、奄美市名瀬

 防衛省統合幕僚監部は21日、鹿児島県の徳之島や奄美大島などを中心に日米共同統合演習を11月10~19日に実施すると発表した。武力攻撃事態を想定した「キーン・ソード」の一環で、オーストラリア、カナダ、イギリスの艦艇や航空機も参加する。徳之島での日米訓練は初めて。日米の輸送機オスプレイが南西諸島で初の連携訓練をするほか、陸海空域での共同作戦を通じ、運用能力の向上を図る。

【写真】日米共同統合演習で実施される各訓練の場所を地図で確認する

 徳之島では水陸両用車やエアクッション艇、輸送機を使った水陸両用作戦を行う。オスプレイは陸上自衛隊V22が1~2機、米海兵隊MV22の2~3機程度で部隊を運ぶ。離島防衛を専門とする陸自水陸機動団など日米合わせて約700人が参加。オーストラリア、カナダ軍の艦艇も着上陸エリアの防護に加わる。

 奄美大島では陸自の地対艦誘導ミサイル(SSM)と米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」を展開。陸自奄美駐屯地(奄美市)や瀬戸内分屯地(瀬戸内町)には日米共同で後方拠点を開設し、補給物品を輸送、集積する。輸送には民間船舶も使う。このほか喜界島にも拠点を開き、種子島には海上作戦用の移動式レーダーを置く。

 海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿屋市)からは哨戒機P1が海上作戦に加わる。同基地で10月下旬から展開予定の米軍無人偵察機MQ9の参加はないとしている。鹿児島県内では実弾を使った訓練はない。

 キーン・ソードは16回目で、日本周辺の海空域や自衛隊・在日米軍施設で実施。自衛隊約2万6000人、米軍約1万人を動員する。弾道ミサイル対処や宇宙・サイバー・電磁波領域での作戦も訓練する。前回2020年は十島村の臥蛇島などであった。

南日本新聞 | 鹿児島

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