4月8日、緊急事態宣言を 安倍首相が宣言、労働者の団結で、コロナ危機に立ち向かおう

安倍の独裁=緊急事態宣言粉砕、医療現場に必要な物資と人員を
労働者の団結でコロナ危機に立ち向かい、命と生活守ろう

新型コロナウイルスと大恐慌が労働者民衆を直撃しています。新自由主義による医療破壊と非正規職化・貧困の拡大の上に休業・大量解雇の嵐が襲いかかり、誰もが闘いなしに生きていけない重大情勢に入りました。命と生活を守るのは安倍の緊急事態宣言ではなく、労働者階級の団結と闘いです。

安全対策を直ちに行うべき
コロナの感染拡大に対し医療現場をはじめあらゆる職場で労働者の懸命の闘いが続けられている。しかしそれを妨害し続けているのが安倍政権や小池都政であり、新自由主義です。
4月5日付毎日新聞は医療従事者の感染者が153人に達していると報じましたが、感染対策が徹底されていない病院もあり「国には医療従事者を守る体制について考えてほしい」との訴えが示されました。医療用マスクやゴーグル、防護服などが足りていないと回答した医師も6割超に上っている。
中核病院の院内感染、公社病院医師の感染、介護・福祉施設での集団感染が相次いでいる。不十分な防護設備と資材、職員の不足と休みなく働かざるをえない過重業務のなかで起こってしまった。これが「命より金」の新自由主義による医療・介護破壊の現実だ。
安倍晋三首相や小池百合子都知事らは大資本救済策の策定を急ぐ一方、緊急事態宣言に向けて休校継続、外出やイベントなどの自粛要請を乱発している。しかし感染対策として必要な態勢をつくるどころかマスクや消毒液が底をつく事態すら改善しようとしない。病院や保健所、介護施設や保育所、児童館・学童クラブなどで絶対に必要であるにもかかわらずです。
公費を使って必要な医療を行う公立病院なしに命を守ることはできない。そのことが再認識されています。安倍内閣の厚生労働省は昨年の9月26日、全国の公立・公的病院424を名指しし「手術などの実績が少ない」「医療費・人件費が効率的でない」と決めつけ、病院の再編・統合、病床(ベッド)の削減について検討し1年以内に結論を出すよう求めています。

急性期病床のある公立・公的病院1455のうち、公立病院257、国立病院機構や済生会、日本赤十字社など公的病院167が列挙され、地方の中小病院が多い。
しかしどの病院も、その地方・地域にとって絶対に必要な施設です。だから自治体などが公費を使い運営してきた。それを国が非効率だとやり玉に挙げた。次は民間病院が対象となる。地域に病院がなくなったら住んでいけなくなる。

医療・地域破壊し労働組合を潰す

公立・公的病院の「医療費・人件費が効率的でない」と決めつけ、病院の再編・廃止、病床の削減について9月までに結論を出すことを自治体に求めている。さらに小池知事は3月31日、都立・公社病院を2年後には地方独立行政法人化して資本の論理を本格導入し全職員を非公務員化する方針を打ち出しました。空きベッド不足が大問題になっているその病床も効率化で削ってしまう計画です。このような姿勢だから、このコロナ情勢で、医療崩壊が目前にせまっているのに、緊急事態宣言しかできないのです。外出自粛要請の一方で企業は操業を継続。労働者は通勤の混雑にもまれ過密で過酷な労働を強いられている。コロナに立ち向かい労働者の命と健康を守るために、医療職場をはじめ全ての現場で安全対策と人員・物資の確保を即刻、取らせなければならない。すでに医療・介護労働者を先頭に労働組合の闘いが激しく巻き起こっている。安倍への怒りを総結集し闘おう。

資本がためた利潤をすべて吐き出せ
さらに大量解雇との闘いが本格化している。首切りは労働者とその家族を地獄にたたき込む。しかし大資本の側は利潤確保のために2008年リーマンショック時の「派遣切り」以上の大リストラを断行しようとしているのだ。
一斉休校の継続、外出やイベントの自粛要請によって、委託されている学校の給食調理や施設管理、娯楽施設や劇場、小売店、飲食店などの非正規職や個人請負(フリーランス)、自営業者が苦境に陥っている。ホテルやバス・航空・鉄道、自動車や鉄鋼など全産業で大量解雇が始まった。パート・アルバイト、契約社員や派遣社員に続いて、正規工の一時帰休、「退職勧奨」による追い出しと整理解雇が重大化している。
しかし18年度の統計では大企業の内部留保は463兆1308億円、現預金も100兆円近くに上る。全て労働者を搾取してためこんだ金だ。さらに20年度の防衛費は5兆3千億円を超えている。労働者が生きるために奪い返すべき金は膨大にある。解雇に絶対反対し、全労働者の賃金の即時全額補償・所得補償をかちとるために組合を結成して闘いましょう。

解雇許さず賃金補償を
コロナ感染の大流行を引き金に世界経済の分断と収縮が進行。「1929年大恐慌を超える」「第2次大戦以来の危機」が叫ばれています。各国の支配階級は「戦争」「戦時」という表現で全土を戒厳下におき、都市封鎖・外出禁止のために軍隊を出動させて、兵士が持つ自動小銃はウイルスに対してではない。労働者の反乱の封殺のために向けられているのです。
しかしこれに対し世界で医療労働者を先頭にゼネストが闘われている。要求は職場の安全対策と、コロナとの闘いに関連する業務を除く全産業活動の停止、全労働者の賃金の即時全額補償だ。闘いは政府・資本と手を組む既成労組幹部の制動を突き破り、資本主義を根底からひっくり返す階級的激突に発展しています。

今やコロナが階級格差の問題であることが明白になっています。4月3日付ヤフーニュースは感染者が4万8千人、死者は1400人となったニューヨーク市についての感染マップを報道。高所得者の地域に比べ収入がその3割に満たない住民の地域は感染者数が格段に多い。ニューヨーク・タイムズ紙は「安全な自宅に避難できるだけの財力のある人と、最低限の生活を死守するために(密閉・密集・密接の危険を承知で)勇気を振り絞って地下鉄を利用し続けなければならない人たち」との不平等を報じている。
安倍の「緊急事態宣言」は改憲の先取りとして集会もデモも抑え込もうとする階級闘争圧殺攻撃です。連合は戦後初めてメーデーの縮小・中止を発表しました。その一方で安倍は沖縄・辺野古新基地建設や自衛隊の南西拠点化をどんどん進めています。コロナに乗じて規制撤廃を狙い、安全上不可欠な対面診療の原則を踏みにじって初診からインターネットによるオンライン診療まで解禁しようとしている。

労組を再生し社会の根底的な変革へ
しかしもう労働者は黙っていない。コロナとの懸命の闘いの中で現場の労働者が社会を支えていることを誰もが感じ取っている。
イタリアの独立系少数労組は職場集会でコンテ政権とイタリア経団連に対するストを全労働者に呼びかけて3月25日からの32時間ゼネストを打ち抜いた。政府が移動制限と商業施設の閉鎖を指令する一方で、通常通り出勤せよと強制していることへの怒りの爆発だ。少数が全体を獲得した闘いであり断固これに続きましょう。自分の命と生活を守るためです。
全世界で革命的激動の情勢が始まりました。流れを変える反転攻勢の時です。労働組合の再生と社会の根底的変革をかけて闘いましょう。コロナ緊急事態宣言をはねのけ、命を守る5・1メーデーデモをかちといましょうりましょう。

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