羽田都心低空飛行をただちに中止せよ!

羽田都心低空飛行をただちに中止せよ!

―ANA(全日本空輸)、年収3割賃下げ許すな!――

東京南部 杉村良子

 3月29日から羽田都心低空飛行が強行された。増便どころかコロナで国際線9割減しているのに新ルートを飛ばしている。話が違う。「新ルートただちにやめろ!」は民の声だ、正義の声だ。それを「コロナで減便のうちに、安全確認や騒音確認をするために利用する。新ルート飛ばす、止めない」と言ってはばからない菅=安倍政権を許さない! 増便回復などあり得ない。

 羽田増便=都心低空飛行は「東京オリンピック」「国際競争力強化」を口実に進められた。南風時に、15~19時のうち3時間、1時間に44便、1日約150便が都心低空飛行し着陸する。同時に20便離陸し川崎コンビナートの上を低空で飛ぶ。世界の常識では考えられない無謀さだ。降下角度3.0度から3.45度への変更も合わせ、羽田新ルートは世界でいちばん危険!

 すでに深刻な被害が出ている。落下物、大気汚染、低周波音などの被害の中でもとくに騒音は深刻です。「実家のある普天間基地よりひどい(大井町)」「子どもが勉強に集中できない(渋谷)」「音が痛い(立会川)」など街の声です。住民は命も生活も破壊される。

 小池都知事は「国際金融都市東京」「世界で一番儲かる東京」「稼ぐ東京」と言っている。誰にとってだ? 大資本家にとってだ。労働者にとっては大失業と貧困だ!

 航空業界はいまや断末魔にのたうち回っている。CLLは軒並み倒産の危機にある。大手の危機こそすさまじい。ANAは4~6月期の旅客数は前年同月比で国内線89.8%減、国際線96.3%減におちいりボロボロだ。ANAホールディングスは4~6月期決算で純損益1088億円の赤字。IATA(国際運送協会)の言う24年まですら生き延びられるか? 国内路線の縮少、飛行機の処分、国際線の見直し、何よりも賃下げだ! 人件費100億円超の削減のため大合理化・首切り(希望退職・副業推進など)が始まっている。冬の一時金ゼロ、基本給の引き下げなど年収平均3割カットが提案されている。だから不足分は副業で自分で稼げと言っているのだ。ANAは会社の赤字を労働者から奪って補填するなど許されない! 労働者から奪うな! 断末魔にあえぐ航空資本=日帝・新自由主義を倒して羽田新ルートを止めよう。

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