会場へ行くため広島駅からタクシーに乗る。そのタクシーの運転手さんが、「デモに行く
んですか」と聞いてきた。「はい」と答えると、彼は「毎年デモをやってるようだけど、あま
り意味がないと俺は思う。広島の若い人たちは原爆には全然関心がないよ。」と。私が
「原爆と原発は、同じですよ。」というと彼は原発に対しては、凄く敏感に反応してきた。
「政府はデタラメ。福島の人を全員避難さすべきだった。ある国は、大使館を広島に移し
た。他の国は、大使館員を引き上げた。広島は、福島から1千キロ、チェルノブイリの事
を考えるとあたりまえのことだ。牛肉の汚染だって、口締病のときは、牛を全部殺した。出
荷すれば、全国に汚染が広がるのはわっかているのに。全く政府は無能だ。日本人もおか
しい。」かれは、興奮して両手をハンドルから離してしゃべっていた。ハラハラしてみていた
がそのうち会場に着いてホットした。
今年の集会は、「反核と反原発」がテーマ。われわれも「原子力の平和利用」「安全神話」
というイデオロギーと無縁ではなかった。「反原発」の闘いをおろそかにしてきたことは、反
省しなければならない。福島合同労組、広教組組合員、広大の学生の発言が、この集会を
生きたものにした。
シンディ・シーハンさんは、どんな話をするか興味をもっていたが、その内容は、「反戦の母」
というより、「革命の母」のような発言だった。ブッシュからオバマを批判する過程で民主党
から攻撃され、その間夫との離婚、戦死した息子以外の子供との別離があったと聞いてい
る。「息子の戦死と傷ついた心を乗り越え、ポジテイブに変え新自由主義と闘う」といった。
戦争と原発は同じだ。このふたつは、人間を革命的にする。
デモへの広島の人々のまなざしは、いつになく真剣だった。

