テレビ西日本

  値上げの波が止まりません。 原油、原材料高、さらに円安も。 影響が直撃する個人タクシーのドライバーは、悲鳴をあげています。 食卓の優等生として知られる、もやしが値上げに。 人気カレーチェーン店の「カレーハウスＣｏＣｏ壱番屋」のカレーとトッピングの一部や、人気のチョコレート菓子にまで値上げの波が押し寄せています。

　１３年半ぶりの高値水準が続くガソリン価格。 岸田首相はロシアの軍事侵攻に伴う原油価格の高騰を抑え込むために、過去最大級となる１５００万バレルの石油備蓄を放出する方針を明らかにし、「日本として１９７８年に国家備蓄制度が始まって以来、初めて備蓄の放出に踏み切ることにした」と強調しました。

◆西日本個人タクシー

　篠原佳陵さん 「本当に、乗り始めたころに比べると半分くらいの売り上げになっていますね。緊急事態宣言になった頃は、夜は本当に空車のタクシーだらけで、本当に地獄でした」 こう話すのは、個人タクシー歴５年、運転手の篠原佳陵さん（５５）です。 コロナ禍で客が激減。 まん延防止などが明け、売り上げが徐々に戻りつつあるなか、ガソリン価格の高騰が篠原さんを苦しめています。

◆篠原佳陵さん

　「これだけの値段が上がってきたのが先月くらいからですから、これから響いてくる可能性がありますね。値段が上がるというのは怖いですね」 この日に給油したレギュラーガソリンは、１リットルあたり１６７円。 個人タクシーということで、法人のタクシーとは違う悩みがあります。

◆篠原佳陵さん

　「私たち個人タクシーは全部自分の負担になりますので、売り上げに対して使う経費というのが１番（影響が）大きい、その差を少しでも少なくするというのが仕事の内容的には難しいところではありますね」 待機している時はエンジンを切る。 空車の時はエアコンを消す。 どちらもガソリンを節約し、出費を抑えるため。 我慢の日々が続いています。

◆篠原佳陵さん

　「ガソリンというのは、私たちタクシー事業者にとってはもうこれしかないんで、走るのが仕事になっちゃうので、ガソリン減れば入れる、高くても入れないと仕事にならないというところ、苦労するところですかね」