27日安倍晋三氏国葬 当日は武道館周辺で前代未聞の連続デモ勃発へ

27日安倍晋三氏国葬 当日は武道館周辺で前代未聞の連続デモ勃発へ

 東京・九段下交差点は修羅場となりそうだ。安倍晋三元首相の国葬を4日後に控えた23日、都内では国葬に反対する団体のデモが各所で行われた。なかでも国葬当日の27日に「日本武道館を包囲しよう」と呼びかけている団体のデモには850人(主催者発表)が集結し、警察は本番さながらの厳重な警備態勢を敷いた。

「国葬反対!」「岸田政権打倒!」とシュプレヒコールを上げて、芝公園から日比谷公園までを練り歩いたデモは異様な緊張感に包まれた。公安調査庁が調査対象にしている組織がデモ隊の中にいたとあって、集会やデモ行進の際には各所で右翼の街宣車が何度も抗議活動で近づこうと試みた。

 両者の衝突を防ぐために何十人もの警察がデモ隊側を完全ガードし、交差点も徹底封鎖。それでも単独で抗議のため現れた人物とデモ隊が一触即発となり、警察を巻き込んでの小競り合いも起きた。

 国葬当日はさらに混乱を極めそうだ。同団体は午後0時半に淡路町駅近くから武道館近くの九段下交差点まで約2キロのコースでデモを予定している。また佐高信氏や前川喜平元文科次官が呼びかけ人を務める「安倍『国葬』やめろ!市民集会実行委員会」は日比谷公園から武道館へ向かう。さらに別の団体は水道橋駅近くから武道館へのコースで、各団体が時間差で、断続的に反対活動が行われる。

 武道館周辺では毎年8月15日に靖国参拝や天皇制への反対デモが行われ、それに対抗する人たちとのバトルが繰り広げられる。警察は“警備慣れ”しているとはいえ、連続デモは前代未聞。21日に武道館周辺を視察した警察庁の露木康浩長官は「警視庁中心に一丸となって警戒を徹底する」と号令を出しており、警備規模は数万人態勢になる。武道館周辺はアリの子一匹逃さない警備となりそうだ。

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