三多摩地区申し入れ行動報告

 8月23日、三多摩労組交流センターとして八王子市教育委員会にパラでの「学校連携観戦」の中止を求める申し入れと学校回りを行いました。

   

 市教委はこの間、電話で問い合わせても、「都の方針を待っているので、市としての方針は決まっていない。検討中」とはぐらかしてきました。他方、新聞では、八王子市は「観戦を希望」(8/14読売新聞)、「八王子市は参加を検討」(8/20毎日新聞)などと報じられていたため、直接中止を申し入れに行きました。
 ところが、対応した指導主事は、報道や開会日前日にもかかわらず、「対応は決まっていない。答えられない」の一点張りで何も答えませんでした。
 その後の学校回りでは、4人の教育労働者と話せました。
 ある義務制の学校では、「申し入れありがとうございます。まだ都教委からも市教委からも何もない。来ても行かせない。1人でも感染者が出れば学校や家庭でクラスターが起きかねない。子どもたちを観戦に行かせることは学校としての自殺行為だ。学校では教員起点のクラスターが増えている。担任を持っている教師は2週間も休めない。感染しても無症状なら隠して勤務している教師は多いのではないか。そういう現場の苦闘を上の人はわかっているのか」と話してくれました。
 都の特別支援学校にも4校中3校を訪ね、少なくとも2校の中止を確認できました。
 ある学校では「7月末の組合会議(分会会議ではなく都高教の執行委員会?)では、やるところもあったが、組合としては反対した。この学校も生徒にパラリンピアンがいて校長が悩んでいたが、五輪前に中止を決めた」と。
 別の学校でも「分会としては反対していたが、校長が体育連盟会長でなかなかむずかしく、7月末に中止を決めた」と。
 現場の怒り、組合としての反対が中止の大きな力になったことを感じました。
 残りの1校は非組の先生が、「校長からの指示はないが、意向調査が来たかどうかわからない。確認して連絡します」とのことでした。
 市教委は、実は、根津さんの知り合いの生活者ネットの議員には、「定例会で授業としての参加はやめることを決定した」と話したとのこと。ただ「土日にあたっている何校かは保護者アンケートなどで決定する」とも言っていたそうです。
 議員は「実質はどこも行かないだろう」「市教委として中止を決定はしないで行かないことにする方法を必死で考えているように感じられました」と感想を述べています。
 行かないことにする方法を考えているとまでは思いませんが、学校を回り、現場の怒りと闘いが、萩生田文科相-八王子市によるパラ観戦動員を大きくはね返してきたことを感じました。

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