民主労総10月ゼネストへ ! ヤンギョンス委員長が逮捕 〝弾圧にはより大きな闘争で〟

民主労総10月ゼネストへ
  ヤンギョンス委員長が逮捕
      〝弾圧にはより大きな闘争で〟

(写真 7・3民主労総全国労働者大会で「非正規職を撤廃しろ!」と訴えてデモの先頭に立つヤンギョンス委員長【中央】=ソウル)

(写真 「ヤンギョンス委員長を即時釈放しろ!」「ムンジェイン政府を糾弾する!」と鍾路警察署に抗議する民主労総【9月6日 ソウル】)

 

 

 

 

韓国では、反労働者性をあらわにしたムンジェイン政権に対する労働者階級の大闘争が始まっている。「10・20ゼネスト」を打ち出した民主労総(全国民主労働組合総連盟)に対し、9月2日、権力はヤンギョンス委員長逮捕の暴挙に出た。弾圧を打ち破って不屈に闘う民主労総と連帯し、11・7へ攻め上ろう。

労働者大会を「不法」と弾圧

 9月2日午前6時、チェーンソーとハンマーで武装した警察権力が民主労総の本部を襲撃し、ヤンギョンス委員長を連行した。民主労総は直ちに抗議行動に立ち、「ムンジェイン政権は今や公式に労働者民衆に対する階級戦争を宣言した」と弾劾した。「弾圧にはより大きな闘争で、試練にはより大きな団結で民主労総は闘ってきた。委員長は拘束することができるかもしれないが、われわれの叫びを封じ込めることはできない」と、10・20ゼネスト貫徹への不動の決意がたたきつけられた。
 ムン政権は、7月3日に開かれた全国労働者大会を「不法集会」として今回の弾圧を強行した。韓国ではコロナ禍を口実に屋外での集会・デモが事実上禁止されてきた。7・3労働者大会は民主労総がこれを実力で打ち破り、首都ソウルに8千人が結集し、2021年秋のゼネスト闘争を決意した歴史的な集会だった。
 8月23日には臨時代議員大会で「不平等の世の中を終わらせる10・20ゼネスト闘争」が満場一致で決議された。闘争目標として、①「非正規職撤廃と労働法全面改正」、②「正しい産業転換と雇用の国家保障」、③「住宅・教育・医療・介護・交通(鉄道をはじめ)など公共部門の公共性強化」の三つが掲げられている。その全てが新自由主義による民営化・外注化と徹底的に闘い、労働者民衆の命と生活を守り抜くための絶対不可欠の要求だ。

政権と激突し社会変えよう

 これまでも解雇や低賃金による生活苦、長時間労働の強制による過労死、利益優先・安全無視による労働災害の多発など、ありとあらゆる災厄を労働者はこうむってきた。そしてコロナを契機に、大量解雇や無給休職など生活破壊の嵐が全労働者を襲っている。人員不足やずさんな安全管理の下で、とくに医療、介護、コールセンターなどの労働者はコロナ感染の危険に常にさらされている。労働者の基本的権利すら保障されない非正規職労働者や特殊雇用労働者たちの状況も深刻だ。
 いま韓国には、「勤労基準法」を適用されない5人未満の事業場労働者が358万人、交渉権の制約を受ける間接雇用労働者が346万人、労働基本権を保障されない特殊雇用労働者が220万人いる。全労働者1800万人の約半分920万人余が未組織、非正規職、特殊雇用・プラットフォーム労働者など、労働法の適用を受けられない状況にあるということだ。その上、2001〜19年の間に年平均2300人以上が労働災害で死亡した。昨年11月の全国労働者集会で民主労総が掲げた「チョンテイル3法」制定も、このような現状の中での切実な要求としてあった。
 韓国では来年3月9日に大統領選挙が実施され、6月1日には地方選挙が実施される。2017年に「ろうそく革命の精神継承」を掲げて登場したムンジェイン大統領に対する期待は怒りに変わっている。ムンジェイン政権の政策は「労働尊重」ではなく、資本家の立場に立つものであることが明らかになってきたからだ。韓国社会の進むべき道を、民主労総を先頭とする労働者民衆が自らの闘いを通して指し示すことが10月ゼネストの獲得目標だ。

「全労働者階級を代表して闘う時」

 ヤンギョンス委員長は、「誰が大統領になろうと、われわれ労働者の公約を強制することができる力を持たなければならない。それがまさにゼネスト闘争だ」「韓国社会の転換期、政治権力が交代するこの時期、われわれが全労働者階級を代表して闘う時だ」と訴えている。
 9月2日の国家権力による民主労総事務所への急襲とヤンギョンス委員長への弾圧は、韓国労働者階級を代表する民主労総と全ての闘う労働者民衆への弾圧だ。弾圧を打ち破り10・20ゼネストへ突き進む民主労総と連帯し、日本での階級的労働運動の大前進を闘いとろう。

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