ゼネスト大長征全羅南道巡回…”現場から起ち上がるゼネストをつくる”
民主労総、10日全南地域10.20ゼネスト大長征を終え
民主労総ゼネスト大長征全南地域の巡回日程が終了した。ユンテックン首席副委員長と共に10日全羅南道麗水(ヨス)と順天(スンチョン)、求礼(クレ)を訪問した大長征団は民主労総全南地域本部(本部長ユンブシク)常勤幹部および全南地域加盟組織拡大幹部と会い、対市民宣伝戦と幹部懇談会で10.20ゼネストの決意を固めた。
”10.20、すべての労働者が主人公であることを宣言する日”
10日午前7時大長征団は麗水市ソクチャン交差点に集まり、対市民出勤宣伝戦で一日が始まった。ソクチャン交差点は全南地域経済の中心といわれる国内最大の石油化学団地麗水産業団地へ向かう通りだ。麗水支庁周辺の住宅団地から出退勤する車両で常に混雑している。麗水産業団地内には化繊連盟所属労組だけで30を超え、所属組合員だけで5千余名だ。
対市民出勤宣伝戦には麗水市支部拡大幹部30余名が参加し、「民主労総暴力鎮圧!ヤンギョンス委員長強制連行!ムンジェイン政権糾弾!」「ムンジェイン政権の労働弾圧を10.20ゼネストで粉砕しよう!」などの横断幕とプラカードを掲げた。
ユンテックン首席副委員長は、「民主労総は10月20日ゼネストを決意した。非正規職撤廃と労働法全面改正、正しい産業転換、労働者の雇用、住宅・医療・教育・介護の公共性を国家が責任取れと要求するゼネストだ」と言い、「110万労働者すべてが仕事の手を止め、労働者がこの地の主人公であることを宣言する日だ」と強調した。
続いて、「2年目のCOVID19危機に直面しているにも関わらず、ある者は依然路頭に追いやられ、ある者は今も工場で死んで行く。これが大韓民国の現実」と言い、「今それを変えなければならない。しかしムンジェイン政権は生きさせろという労働者の叫びに、ヤンギョンス委員長の拘束で応えた。国家は何もしない。国家が何もしないため民主労総が直接乗り出し、労働者‐民衆の生活のための方策を提示するゼネスト」だと麗水市民に訴えた。
“中央指針ではなく現場の苦闘でつくるゼネスト”
大長征団は10時30分順天駅前で鉄道労組湖南(ホナム)地方本部幹部および順天市支部単位労組代表者20余名と共に対市民宣伝戦を行った。続いて順天駅鉄道会館2階会議室で懇談会を行った。
午後の日程も現場幹部たちとの懇談会が準備された。2時には民主労総麗水市支部で化学繊維連盟光州全南本部幹部たちと、4時には民主一般連盟民主連合労組湖南本部幹部たちと本部会議室で10月20日のゼネスト議題について意見を交わし、決意を打ち固めた。
民主労総は10月20日のゼネスト議題として、▲非正規職撤廃、労働法全面改正▲正しい産業転換と雇用の国家責任▲住宅・医療・介護の公共性強化などを掲げた。COVID19以降、労働者中心の世の中をつくらなければ、再びCOVID19の初期のように労働者が路頭に追いやられるしかないからです。
民主労総は25年間何度もストライキをやった。しかし概ね大きな響きがなかったという評価だ。クォンヨンギル委員長のゼネスト宣言以後、マスコミも現場も民主労総のゼネストに大きな反応を示さなかった。皆が’空ストライキ’と言った。それでもストライキをするとなれば、16の産別のうち金属労組だけが参加した。’なぜわれわれだけストをやるのか’という不満の声が出たこともあった。
ユンテックン首席副委員長は「恥ずかしい歴史だ。しかし今年は違う」と説明した。
ユンテックン首席副委員長は、「昨年民主労総は、労使政対話参加の是非について現場で討論を展開した。そして代議員大会で労使政対話への参加を否決した。現場の討論が中央に上がって来たものだ。その結果が今回のゼネスト決議につながった」とし、「去る2月代議員大会と3月中央委員会で16の産別組織代表者全員が下半期ゼネスト案件に力を注いだ理由がここにある。以前のように’なぜ金属労組だけストライキをやるのか’という話はまったくなかった」と付け加えた。
スト権のない全教組と公務員労組がゼネストを決定した話も華を添えた。全教組は学生たちに民主労総がゼネストをする理由を説明することで、公務員労組は12~13時の昼食時間に一斉に手を休める方向でゼネストに参加する計画だ。
ユンテックン首席委員長はこの日、懇談会に参加した全南地域産別組織代表者たちに、「ユンブシク全南本部長と各産別代表者を中心に地域の同志たちが力を合わせなければならない。ゼネストを超えて来年大統領選挙の状況を変える段階まで進んでいくことができる」と言い、「民主労総は委員長が拘束されたからと言って倒れる組織ではないということを今回10月20日のゼネストで示そう。中央から降りて来る指針を待つだけではなく現場がもっている苦闘を掲げゼネストに服務しよう」と呼びかけた。
ユヒョンボン民主一般連盟民主連合労組湖南本部長は、この日の懇談会で「10.20ゼネストのためにより多くの準備をしなければならないが、現場組合員がなぜゼネストをしなければならないか、直接感じることができることが重要だ」という意見を伝えた。
”自治体および地方公企業問題深刻…地域の懸案もゼネストに考慮されなければ”
民主連合労組湖南本部との懇談会では、全羅道地域懸案事項に対する話も交わされた。麗水都市管理公団と木浦食物処理ナラ、全州生活廃棄物処理運搬事業所などで、不法行為の撤廃と直接雇用闘争が進行中だ。
麗水都市管理公団は労働災害療養後完治判定を受け復帰した民主連合労組組合員を休日勤務から排除し、標的監視を強化し問題になった。経営評価に労働災害率が反映され、公団が労働者に労災申請できないようにしようとするものだ。
リュギソク民主連合労組湖南本部麗水都市管理公団支部長は、「地方自治体や地方公企業では労災申請できないようにしようとする行為が蔓延している」と言い、「単に麗水だけではなく全体地域の状況を綿密に把握し、民主一般連盟次元を超え、10.20ゼネスト闘争議題としても考慮したらいいと思う」という意見を伝えた。
木浦支部では生活廃棄物収集運搬闘争が長期間進行中だ。その中で、食物処理ナラ(社名)との葛藤が深刻だ。労組次元で雇用労働部木浦支庁に会社側の不法行為に対する実情を提起したが、すべて’嫌疑なし’として片づけられた。その中で団体協約に明示されたタイムオフを活用し、労組活動をした組合員を会社が欠勤扱いしたこともあった。
全州生活廃棄物処理運搬会社との葛藤状況も深刻だ。全体12の生活廃棄物会社のうち、8つの会社に140余名の組合員が所属した中、全州支部は2019年1月から直接雇用を勝ち取るためのテント籠城を行っている。全州市が深層論議機構である汎市民連席会議を提案し、252日間のテント籠城を解いたが、全州市は不誠実な態度で様々な口実をつけて連席会議を遅らせた。このような中、生活廃棄物代行業者たちの不当解雇、不当労働行為、労組弾圧が止むことはなかった。
ミョンチョル民主一般連盟民主連合労組湖南本部組織部長は、「木浦と全州の事例はすべて民間委託関連の直接雇用闘争が核心」と言い、「雇用労働部は会社側の立場を代弁するように’(会社側は)そのようなことはない’ ’(労働行為)違反の事実はない’という言い方で、その言葉だけを繰り返した。構成された連席会議では委縮した委員たちも市と会社側に立つ人たちだけ」と告発した。
イジョンヒ民主労総政策室長は、去る5月アンギョンドク雇用労働部長官が民主労総を訪問した際、懸案事業所問題を共に議論したことにも言及し、民主連合労組湖南本部懇談会で共有した懸案事業所問題をより綿密に検討もした。
ユンテック首席副委員長はまた、「闘う労働組合の核心要求案がそのまま今回のゼネストの主要な議題になる」と言い、「地域や現場の響きを10.20ゼネストで伝えて行こう」と呼びかけた。
“これまで以上にゼネスト決意が固い…‘自らのストライキ’としてゼネストに服務しなければ”
この日ゼネスト大長征全南地域の日程を準備したユンブシク民主労総全南地域本部長は、「全南地域本部も各現場を訪問し、懇談会を行っている。全国単位で進行中のゼネスト準備に合わせて、全南地域もゼネストを準備する」と説明した。
ユン本部長は、「9月30日全国同時多発事前大会に合わせて、全南地域も市郡支部別に大会を行う。全国単位議題に地域議題を加え、ゼネストを準備するという意味」と言い、「今年ゼネスト決意がこれまで以上に最も高まっていると思う。10月20日、今回のゼネストが民主労総のゼネストというだけではなく、’自らのストライキ’という思いで共に闘いをつくりだして行こう」とアピールした。
一方民主労総は来る14日済州地域、15日忠北地域を訪問し大長征を続ける。秋夕(チュソク)以後、光州(24日)、大田(28日)、釜山(29日)の順に訪問した後ゼネスト大長征を終える予定だ。
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