「コロナを追放したい」 宮古島の「パーントゥ」今年も中止

「コロナを追放したい」 宮古島の「パーントゥ」今年も中止

配信

沖縄タイムス

ユネスコで無形文化遺産に登録されたパーントゥ(資料写真)

 宮古島市平良の島尻自治会は9月24日、評議委員会を開き、昨年に続き、新型コロナウイルス感染拡大防止のため「パーントゥプナハ」を中止することを決めた。

 パーントゥが訪れる前日に集落をはらい清める行事「スマッサリ」は昨年に続き実施する。「パーントゥプナハ」は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産である島尻地区の祭祀(さいし)行事で、昨年も中止した。

この記事の他の写真・図を見る

 重要案件について協議する同自治会の最高議決機関である評議委員会は同日、パーントゥの里会館で開かれ、自治会役員ら評議委員の間でワクチンの2回接種が進む市内の現状が共有された。

 ただ、評議委員からは「感染リスクの高いデルタ株にかかる確率が高く、万が一、クラスター(感染者集団)が発生した際に自治会として責任が持てない」と、中止すべきだとする意見が相次いだ。

 ある評議委員は、パーントゥ行事を実施したいとする青年会メンバーを気遣いつつも「コロナ前の日常に戻ったわけではない」と指摘した。

 2年連続の中止に同自治会の宮良保会長は「今年も開催できないのは非常に残念だが、人の健康に関わることなので仕方がない。スマッサリでコロナを追放したい」と述べた。

 おととし行った「パーントゥプナハ」では、2日間で約6千人の観客らが島尻地区を訪れていたという。

カテゴリー: その他 パーマリンク