「急患搬送で助けられた」「自衛隊に抵抗ないが…」誘致可決、島民の反応は…?

「急患搬送で助けられた」「自衛隊に抵抗ないが…」誘致可決、島民の反応は…?

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沖縄タイムス

沖縄県北大東村の中心部(右)とサトウキビ畑=9日午後

 沖縄県北大東村議会が9日に可決した自衛隊誘致の意見書案。村民からは「安心になる」「外国から警戒されないか不安」など賛否や戸惑いの声が上がった。

 村内に住む沖山昇さん(91)は「個人的に誘致は賛成。これまでも急患搬送で自衛隊の方々には助けられてきた。常駐してもらえれば安心につながる。外国に対しても抑え込む力になると思う」と期待する。

 一方、自営業の50代男性は「簡単に賛成とは言えない」とやや否定的な受け止め方。「病院搬送で村民がずっと世話になってきた自衛隊そのものに抵抗感はないが、基地となると話は別。用地はどうするか、常駐することで外国が警戒する島にならないか。不安要素はある」と吐露した。

 「とりあえず中立の立場」と前置きしながら戸惑い気味の口調で語ったのはサービス業の60代女性。

 「島民にとって安心になるのか、不安になるのか。自衛隊基地がある島が外国の目にどう映るか分からない。村から何も説明を聞いていないので何とも言いづらい。あまり現実感が湧かない」と話した。

 70代男性はテレビのニュースで意見書について初めて知ったという。「経済効果、人口増なども期待しての誘致だろう」と推測する。災害時対応など利点を認めながらも防衛基盤の充実化については懐疑的な視点で言葉を並べる。

 「いくら中国船舶が各地で確認されているからといって、戦争に直結するとは現代では考えにくい。私個人は外国船に対する不安を意識したことない。村から説明がまだないので簡単に賛否はつけられない」

 30代事務職の男性は「目立った反対の声は上がらないと思うが、そもそも村民の間で日常会話に上っていた話題じゃないので唐突な印象。今は賛成とか反対とか判断がつかない」と淡々とした口調で話した。

 

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