「ミャンマーを助けて」デモ参加の大学生がミスコンで訴えた現状

「ミャンマーを助けて」デモ参加の大学生がミスコンで訴えた現状

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毎日新聞

ハンレイさんが自身のインスタグラムに投稿したデモの様子

 「私の国では、多くの人々が命を落としています」--。世界的なミスコンテスト「ミス・グランド・インターナショナル」に参加したミャンマー代表の大学生、ハンレイさん(22)がスピーチで、国軍による市民の弾圧が続く国の現状を涙ながらに訴えた。ハンレイさんは、自身のインスタグラムでも、デモの写真を投稿するなどして、世界に助けを求めている。

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 「ミャンマーを助けてください。今すぐ国際社会の助けが必要です」

 同コンテストの最終審査があった3月27日、ハンレイさんはスピーチでこう訴えた。「ミャンマーでは私がこのステージに立っている間も、多くの人が命を落としています」。涙で言葉が詰まると、観客からは応援の歓声が上がった。この日はミャンマーの国軍記念日で、ミャンマー全土で抗議デモがあり、114人が犠牲となった。

 2013年、「STOP THE WAR」をスローガンにタイで始まった同コンテストは、平和のメッセージを世界に発信していくことが目的だという。ハンレイさんはヤンゴン大に通う学生で、ミャンマーの現状を発信するためにミスコン参加を決めたという。「ミャンマーでは多くの人々が民主主義のために戦っています。私も今、このステージ上で、民主主義のために戦っています」

 ハンレイさんは今年2月、自身のインスタグラムに、反独裁の象徴である「3本指」を掲げた写真を投稿。その後も、デモに参加する写真を投稿するなどして、ミャンマーの現状を訴えてきた。  ハンレイさんは、身の安全のため、3カ月はミスコン主催者の支援の下でタイに滞在するという。

【中嶋真希/デジタル報道センター】

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